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第13話

 ビクンビクンと、勝手に身体が痙攣する。  秀はしばらく、その甘美な余韻に浸っていた。 「はぁ、はぁ、あぁ……」  くったりと力を抜いて、機器室の床に横になっている間、祐太朗がウェットティッシュで体を清めてくれた。  せっせと床に零れた秀の精をふき取り、掃除する祐太朗の姿をぼんやり見ながら、秀は胸にひたひたと湧いてくる感情に焦った。  どうしよう。  大原くんと、エッチしちゃった。  ごめん、靖。ごめん。  僕、浮気しちゃったんだ。  そこへ、掃除を終えた祐太朗がこちらを向いた。 「罪悪感なんか、感じるなよ。俺が勝手に仕組んだことだ。それに、体だけなら浮気にならないからな」 「そう、かな」 「そうだ」

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