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第15話
「秀、放課後寄り道するぜ」
朝、靖が突然切り出してきた。
「え? 何で?」
「路上ライブ、あるらしいんだ。行こう」
「うん……」
こういう靖の強引さにも、もう慣れた。
(今日は、本屋に寄ろうと思ってたんだけどな)
まぁ、いいや、と心に蓋をする。
そんな風に始まった、朝。
秀は教科書を入れようと、机に中に手をやった。
「あ」
手紙だ。
例の、白い手紙。
差出人は、もう解っている。
きっと、大原くんだ。
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