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第22話

(でも、大原くんは違う)  祐太朗は、秀を一番真っ先に考えてくれている。  秀を、大切に扱ってくれている。  しかしそこで思い出されたのは、初めての時のあの言葉だ。 『俺はお前の身体だけが目当てだ。好きとかそういう面倒なことは言わないから』 (身体だけが目当てだったら、一度エッチしたんだし、もう僕に構わないんじゃないのかな)  それが、まるで距離を縮めるかのように何かと誘ってくる。 「ねぇ、大原くん」 「何だ」 「もしかして、僕のこと好き?」 「……!」

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