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第7話
翌日も、翌々日も、そのまた次の日も、寿は休み時間のたびにいなくなった。
「まだ見つからねぇのか、四つ葉のクローバー」
一体どんだけ珍しいのかと、光一はスマホでググってみた。
「なになに、『Scientific Americanによれば、シロツメクサの三つ葉の中に四つ葉が隠れている割合いは10,000本に1本……』げげッ!」
0.01%!?
これは見つからないはずだ、と光一は唸った。
それでも、寿は頑張っている。
ほら、また休み時間になったら、教室からいなくなる。
「しょうがねぇなぁ」
光一は、椅子から立ち上がった。
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