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第24話

 大林は、病室で横になっていた  眠りは浅く、体が重い。  どんな格好になっても、痛みが走る。 「この若さで、椎間板ヘルニアだなんて」  憂鬱な気分の中、ふとノックの音が聞こえてきた。  ドアが開かれ病室に入って来たのは、担任を持っていた前園だ。  寿は喜び勇んで、大林へ四つ葉のクローバーを手渡した。 「珍しいので! 葉が4枚ですから! 幸せで、すぐにお体の具合も良くなりますから!」  珍しいのは前園ではないか、と大林は薄く口元を緩めた。  いつも穏やかで、きちんと筋道を立てて話す前園が、こんなにも支離滅裂にまくし立ててくるとは。    寿から受け取った、四つ葉のクローバー。  手にして、幸せな想いの数々を大林は寿から受け取った。

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