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第25話

    迷信には惑わされない前園が、藁にもすがる思いで四つ葉のクローバーを探したこと。  自分の幸せの為ではなく、私の病を治す為にと必死になってくれたこと。 「そして、この四つ葉は友利くんが見つけてくれたんです」 「友利が!?」  手を焼いてはいたが、可愛い生徒には変わりなかった、友利光一。  大人しい前園と、不良の友利に、一体どんな接点があったのやら!?  前園のことは、少し心配していた。  自分から人の中に入らず、いつも独りぼっちだったからだ。  だが、前園には友利が。  素晴らしい友人が、できていたのだ。 「先生。この四つ葉のクローバーは、どうしましょうか。一輪挿しに活けましょうか? それとも押し葉にしましょうか?」  そんな寿に、大林は悪戯っぽい目をくるりとさせた。

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