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幼き誓い 4

「ゆきや、ゆきや……」  優しい響きで、すごくいい名前だな。    それにお母さまが、僕の赤ちゃんの時とそっくりだと言っていた。  ならば君は僕だ。  僕は君をずっと守るよ。  兄としてずっとずっと大切に守り抜くよ。  僕は12月生まれで、雪也は2月生まれ。    縁あって、お互いに冬生まれだね。  お母さまに僕の名前の由来を聞いたことがある。 「お母さま『柊』にはどんな意味があるのですか」 「柊一の『柊』という漢字にはね、寒い冬に負けずに立ち向かう、鬼に向かうなど……長男らしく、たくましく育って欲しいと願いを込めたのよ」  逞しくか。  あぁ僕はもういい加減に夢語りを卒業しないと。  だって……雪也のお兄ちゃんになったのだから。  その晩、瑠衣に手渡された洋書を、そっと元の場所に戻した。  明日からは、お父さまやお母さまが望むように、男の子らしくなる!

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