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第13話

 マジか!? と隼は耳を疑った。  昨日あれだけいやらしい事をされたというのに、まだ懲りないのかこのボクちゃんは!?  違う、と思い直した。  いやらしい事、とは考えていないんだ。  純粋で無垢なこの天使は、本当にただのお医者さんごっこと思い込んでいるんだ。  隼は、生唾を飲んだ。 「また、お医者さんごっこしようか」  うん! と圭は嬉しそうに跳ねた。  ちょっと見るだけだ、ちょっと触るだけだ、と隼は自分に言い聞かせていた。  もう昨日のようなヘマはしねえ、と気をつけて。  でも今日はキスができれば嬉しいかも、などとこちらもまるで懲りない事を考えながら圭の手を引いて町はずれの廃屋へ連れて行った。

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