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第63 丸薬の一夜 13 ※

「っは…ぅっ…あぁ…」 シーツに横たわるレフラの口から喘ぎ声が漏れていた。わずかな刺激にも快感を感じる熱い身体。直接薬を含まされていた後孔は、耐え難い痒みさえも伴っていた。 吸収された薬に身体を芯から苛まれ、思わず寝台の上で身悶えてしまえば、擦れたシーツの感触はますますレフラの身体を煽っていく。 水銀時間が示す時間の経過は1時間。もうこんなに辛いのに、まだそれだけしか経っていないのだ。何度時計を見直してもその現実は変わらない。だが身体は確実にいまだに悪化の一途を辿っていた。 「いやだ…やっ、あぁ…もうむりぃ……」 耐えなくてはダメなのに。耐えなければ良い御饌で居られなくなってしまうのに。ヒタヒタと押し寄せてくるような絶望感に、思わず弱音が零れてしまう。 下半身の茎は痛みさえも伴うほどに、硬く張り詰めたまま震えていて。先頭からは垂れた雫は粗相をしてしまったかのように、シーツをしとどに濡らしていた。 たぐり寄せられ、濡らされて、綺麗に張られた面影のないシーツの上で、レフラが上体をどうにか起こした。 何度も指を伸ばしかけては、必死に意思の力を振り絞って抑え込む。繰り返される状況に、レフラの精神が限界に近くなっていく。 「……あった……」 見回した先に落ちていたのは、脱がされたレフラの着衣の帯布だ。それを拾い上げる身体には、もうろくに力が入らない。必死に口だけで腕を縛り上げ、天蓋を支える支柱に結びつければ、もう腕を下肢へ伸ばす事は出来なくなった。 本来は狩った獲物を手早く結わえる為の結びだった。緩いように感じるそれは、獲物がもがく動きで締め付けていくようになっている。 「あっ……あぁ…くっ…」 これで触ってしまう事は防げるはずだ。自分の意思で堪えなくても良いのだという安堵感がレフラの心を軽くした。唇から漏れる喘ぎが大きくなり、身体の身じろぎも激しくなる。そんな歯止めがなくなっていく状況は、思わぬ事態も引き起こした。 「やぁああっ!!!……っ!!」 一瞬だけ走った強い快感だった。その刺激だけで吐き出したのか。レフラの茎は先走りとは比べものに成らない程の淫液で、情けないほどに濡れていた。 成人男性の大きさと異なるそれも、サイズ以外は同じモノ。感度や弱みなどは特に変わらない。ただ子種の袋がない為か吐精した淫液は白濁はせず、女性の愛液の方に近かった。 身体がずっと待ち侘びていた解放に一瞬意識が飛んでいたのか。停止していた頭でのろのろと現状を把握する。薬がもたらす身体への熱に反して、頭は冷静な思考を残していた。 勝手にイク事はきっと許されていない。吐精したような状況のまずさは分かっている。 それなのに一度快楽を得た身体の疼きはさらに辛さを増していた。ダメだと分かっているのに、理性の歯止めが効かずに身体が転がり落ちていく。 フルッと揺れた腰が、シーツにいまだに硬い茎の先端を掠めてしまえば、もうそこからは止まらなかった。

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