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第68 丸薬の一夜 18 ※
「…怖いん、です…、入れる、のは…こわ、いん…です……」
浅い所だけを弄られ続けた内壁の奥。痒みは限界に近かった。それでも苦痛を擦り込まされた心は、どうしても怯えが勝ってしまう。
だが見つめ返すギガイの眼差しは、レフラの哀願にわずかな変化すら見られなかった。きっとこんな怯えもまた、初めから分かっていたのだろう。切実な願いは聞き入れて貰える様子がないまま、ギガイの応えはやはり無情な言葉だった。
「何でもすると言っただろう。これが仕置きだ、自分で入れろ」
グイッと軽く押し当てられ、ギガイの熱が窄みに伝わる。その熱は前回の記憶をハッキリとレフラの脳裏へ蘇らせた。
固い隘路へ捻じ込まれるのは、裂けるような痛みだった。内側から圧されながら終わりの見えない恐怖を味わった。
震え出す身体はギガイの熱から、思わず逃げだそうとしてしまう。だが添えられた手ですでにギガイに捕らえられていた身体は、屹立したモノの上から動く事は出来なかった。
「お前が選んだ仕置きだろう。逃げ出せば、ますます酷い事になるが良いか」
軽く下から押し上げられ、亀頭の先が潜り込む。戦く窄みを弄うように何度か繰り替えされる刺激に、レフラの脚が大きく震えた。
「あぁ、やぁ…やめっ、て下さい…」
ただでさえ怯えに震えた身体だった。その上、最奥は強い痒みに疼いたままなのだ。二つから生じた震えはもう抑えきれない程になり、今にも支える脚は崩れ落ちそうになっていた。
「諦めてさっさと入れた方が楽になるぞ」
奥に取り込もうと開閉する窄みからも淫液が伝っているのだろう。ギガイの先頭がめり込む度にグチュグチュと濡れた卑猥な音が鳴り響く。それはまるで、耳奥からも犯されているようなものだった。より一層疼いた身体が限界を迎える。
「ひっ…!!あぁぁ!あーーッ!!」
剥き出しの神経を嬲られるような、あまりに強烈な刺激だった。身体を支えきれなくなった脚が崩れ、薬で緩んだ後孔は自重でギガイの屹立を飲み込んでいく。急激な挿入は恐怖と強い快感を生み出して、レフラは焦って力を込めた。
「やっ…やめっ!!はやい、やだぁぁぁ、ゆっくり、してぇっ!……やぁっ!!」
どうにか沈む身体を止めたかった。それなのに溶け出した薬と淫液で濡れそぼっていた内壁は、滑るようにギガイのモノを受け入れていく。むしろ強く締め付けた事で、薬で敏感になった柔壁を擦る感触をハッキリ感じてしまう状況だった。
悲鳴ともつかない嬌声が、レフラの喉を割いていた。逃げ出せないように添えられたギガイの掌は、身体を支えてくれはしない。
「ひぃっ!!あっ!あーーッ!…とめ…ってぇ…っっ……!」
とんとレフラの尻臀にギガイの腰がぶつかった。レフラの意思に反して最後まで飲み込んだ身体がようやく止まる。引き攣ったような表情のまま、レフラの双眼は見開かれていた。
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