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第92 陽光の中 8 ※

有言実行と言えば聞こえは良い。だが昼間に宣言された通りに、夜になって裸に剥かれたレフラにとっては何とも言えない心境だった。 「……お願い、です…見ないで下さい……」 服を全て脱ぎ落としてギガイの方へ大きく股を開くような、あられもない姿なのだ。それだけでも羞恥で泣きたくなってくる。それなのに、自分で異物を入れる所をギガイの視線に晒されているのは、ここの所毎回の事とはいえ慣れる事が出来なかった。 レフラの手元に転がるのは大小5つの油玉。凝固点の低い植物油で作られた潤滑を促す道具だ。空気がろくに触れない中は液体状で、人の体温ですぐに溶け出す優秀な潤滑剤であるそれは、サイズがあまりに厄介だった。 屹立したギガイのモノはレフラにとっては凶器に近い。そんなモノを受け入れきれるように慣らす為の道具が可愛らしいサイズで役に立つ訳がない事は、レフラも身を以て分かっている。 現に1.5倍程度ずつ大きくなるその玉も、3つ目あたりからはいつも苦しくなっていく。最後のサイズなんかはよくこんな物が入るものだと自分でも驚くレベルだった。そんな身体が竦みそうになる玉を自分で後孔へ含ませて、窄みを解していく行為はレフラにとってなかなか負担は大きかった。だけど今問題なのはそれだけじゃない。 「いつも言っているだろう。見なければ上手く出来ているか分からないのだから諦めろと。それとも以前のように私が慣らすか?」 向けられた視線は身を焼いてしまいそうに強くて、レフラの羞恥はひどく煽られてしまう。ただでさえ辛い行為だというのに、ますますレフラの心は追い詰められて苦しくなる。 だが言葉と共に視界に映ったのは見慣れた香油の瓶とギガイの雄々しい指だった。それを見せられてしまえば引きずり出される苦痛の記憶に、レフラはブンブンと首を振るしかない。 1本だけでもそれなりの太さを持つ指は、窄みが固い時に受け入れるには苦しさを生む。いくら先に香油で滑りをよくして貰っているとはいえ、狭い場所をこじ開けられる苦しさは無くならないのだから当然だった。そんな指を2本、3本と含まされ、指を広げられながら出し入れされれば、窄みが解ける前に泣き疲れてレフラはいつもぐったりしてしまう。そこからギガイのモノを受け入れるとなれば、早々に意識を飛ばして務めを果たすどころじゃなかった。 「お前が私の指で慣らされるのが辛いというから、自分で慣らせるようにしてみたが、この様子なら仕方ない」 「やだ!待って下さい!入れますから、待って下さい!!」 もうこれ以上は待たないと暗に告げられ、レフラが慌ててギガイの動きを押し止めた。 レフラ自身で慣らす事で今までの倍の時間がかかっている。目的を考えれば問答無用に蹂躙して吐き出す方がギガイにしても楽なはずだ。それでもこうやって、毎回根気強く付き合ってくれているのだから、優しい主ではあるのだろう。だけど与えられた猶予や温情などを無下にしてしまった後などは別だった。自分の言葉や行為への責任を取らされる時の仕置きにはあまりに容赦が無くて。レフラは何度もその事を悔いるように泣かされたのだ。

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