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第121 静寂の宮 10 ※
「お前ももう分かっているはずだ、こうやって刺激を繰り返した後の快感を」
フッと緩められた指先が今度はその先端を腹でクルクルと嬲ってくる。痛みと快感の拮抗 していたバランスが崩れて、ジンジンとした痛みを上書きするように今度は快感が広がった。
「あっ、あぁ、ぁぁぁっ、あぁ!!」
取り分け強い刺激でもないはずの愛撫だった。それなのに触れた先から広がった快感はあまりに強くて、レフラは信じられずに目を見開いた。
ギガイの腕に抱かれたまま、ビクビクッと身体が跳ね上がる。その身体を捕らえるように抱き直したギガイが、もう一度乳首を指で摘まみ始めた。
「今度はもう少し堪えてみろ」
「やぁぁ!!だめっ、いやっ、です、あっ、あぁっ、あぅーーーっっ!!」
言葉と共にさっきよりも強く長く、芯を持った乳首をギガイの指先にこねられる。すり合わせるような指先の力に感じる痛みは徐々に強まりレフラはイヤイヤと首を振った。それなのに、フッと緩められた瞬間にじんわりと感じる快感は簡単に痛みを凌駕する。
痛みとそれ以上の快感に翻弄されて、レフラはもう痛くて泣いているのか、気持ち良すぎて啼いているのか分からなかった。それでも開いた唇からは一層甲高い嬌声が漏れ出していく。
「あぁぁ、やだぁ弾かないで、ギガイ様、爪で弾いちゃやだぁぁ」
「どうした?カリカリと引っ掻かれるのが嫌なんだろ?それじゃあコッチにするか?」
「あぁっ!ちがっ胸ばっかり、あぁぁ、ぃやですっ、つぶしちゃダメェェ、だめっ、それだめっ」
ギガイの腕さえなければビクビクと大きく跳ね上がっていたはずの身体だった。悶える事もできないまま、乳首を潰され、こねくり回されて、立て続けに与えられる刺激にレフラの閉じきれない口角からは涎が垂れていく。とろけた目に涙を浮かべながら、レフラは真っ赤な顔で首を振った。
「あれもイヤ、これもイヤでは困るだろう。ほらどれが良いか考えてみろ」
「あぁぁ、やっあ、むねやぁぁ、だめ、ぁですっ、ぁぁ」
もう一度お復習 いでもするように乳首をカリカリと引っかかれ、爪先で弾かれて、指の腹でグリグリと押しつぶされる。
「あぁっ!ああっ!!ああっーーっ!!」
最後の指先で摘ままれながらグリグリとこねられる刺激はあまりに強くて、一瞬目の前が白く明滅した。
痛いはずだった。それなのに走った快感は、まるで後孔の痼りをトントンと弄られてイッてしまった時のような、あまりに強烈な快感だった。
頭の中が焼き切れて、何も分からなくなりそうなぐらい気持ちが良い。それなのに最奥はぐずぐずとした疼きを抱えたままで、身体は少しも満たされていなかった。
終わりが見えない快感は、ほとんど苦痛に近くなる。レフラは駄々をこねる子どものようにヤダヤダと、むせび泣きながら繰り返した。
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