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第143 最愛の温もり 2 ※

「まだ潤いが足りないな」 ギガイの言う通りまだ濡れていないのだろう。潜り込んだ指に少しの摩擦感が伴っていた。 「後ろを濡らす間、後を広げていろ」 理解が追いつくよりも先に、身体の前後を返されて、腰だけを高く引き上げられる。 尻を差し出すような自分の姿を認識すれば、羞恥で身体が熱くなった。そんな中で求められた行為がレフラへ追い打ちをかけていく。 恥ずかしくて、涙が薄らと滲んでいた。 それでも中に受け入れたくて。躊躇いながら、レフラは震える手を後ろの方へ回していった。 「……っふっ…ぅ」 柔らかな尻臀を両手で掴んで左右にそっと割開く。秘された場所で感じられる空気の動き。 レフラの口から漏れた呼吸は、涙を堪えている時のような湿り気を帯びていた。 (ギガイ様にも見られてる……) そう思うだけで強請るように開閉してしまう穴が恥ずかしくて仕方がない。 「濡らしながら慣らしていく。しばらくそのままにしていろ」 視線に熱があるかのようだった。 どんどん熱くなっていく後孔へギガイの指が再び触れれば、レフラは思わずその指をキュッと締め付けた。 「息を吐いて緩めないと辛くなるぞ」 「……は、い」 言われるままに息を吐き出して、緩めることに意識を向ける。快感を上手く拾うようになったとは言っても、解れていない後ろをギガイの指で開かれる圧はすごかった。 「もう1本入れるぞ」 増える圧を思えばゾクッとしたものが背中に走る。それが期待なのか怯えなのか分からない。それでもレフラはコクッと頷いた。 指で慣らしてもらえなければギガイのモノを入れられないのだ。身体の奥まで熱が欲しくて、早く早くと身体も心も疼いていた。 「っあ、ああ、っあぁ」 「苦しいならいったん抜くか?」 「やっ、抜かない、でください…だいじょうぶ、です…」 大きく首を振って続きを促すレフラの後孔に、ギガイの2本目の指が宛がわれる。あらかじめ香油を纏っていたのだろう。あんなに引き攣るように苦しかったはずの指が圧だけを伴って中へ潜り込んできた。 「しっかり飲み込んでいるな。良い子だ」 咥え込んだ肉の縁をギガイの反対の指がなぞってくる。広げられて薄くなった縁を弄られる感覚は、まるで神経を直接触れられているようだった。 「ひゃぁ、っあ、ギガイ様、あまり触らないで」 ビリビリと走る快感に、尻臀を掴んだ掌に力がこもる。その分だけまた押し広げる力が孔へも伝わったのだろう。ますます咥え込んだ縁の引き攣りを感じてしまう状況だった。 「辛いか?続けても大丈夫か?」 辛くないわけではない。太いギガイの指を2本咥え込んでいるのだから、内壁を押し広げる苦しさはそれなりだった。それでもやっぱり止めて欲しくなくて、ハッハッと息を吐き出しながらも、レフラはハッキリと頷いた。

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