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第145 最愛の温もり 4 ※
「ギガイさま、ギガ、イさま、もうイキたい、だしたい、です…もう、ださせて…ッ」
「今日は最後に1度だけだといっただろう」
根元に結ばれた紐をギガイの指がなぞっていた。
その刺激だけでまたコポッと零れだした滴が、レフラの小ぶりの茎を伝い落ちていく。
しとどに濡れた根元の紐も、色の濃さを増していた。
「ほら、前をちゃんと見ろ」
言葉と一緒に、顎を掴まれ俯いた顔を引き上げられる。向かされた先にあったのは、大きく立派な姿見だった。その鏡が余すことなく2人の姿を映し出す。
何も纏っていない身体の中心で、濡れそぼった茎をギガイの手が握っていた。
恥ずかしさで目眩がしそうな光景に、顎先を捕らえられたまま、レフラは思わず目を背けた。
「そらすなと言っているだろ」
「あぁッ!やぁ!あぁぁーーッ!!」
限界を訴えて震えている茎の先頭を、ギガイの指がピンッと弾いた。
懇願したのは解放だったはずなのに、そのまま立て続けに弾かれて強すぎる快感が与えられる。そのたびにレフラの喉を大きな嬌声が震わせていく。
「…も、もぅ、や、やめて、くださ、い…」
「何をやめて欲しいんだ?」
限界値を上回る快感だった。
それなのに制止を求める哀願を楽しげにさえ聞こえる声音で、ギガイがさらりと流してしまう。
「ほら、ちゃんと見てみろ」
言葉に従って姿見を見るまでこのままだ、と言うようにギガイの指がまた先端をピンッと弾く。痛みとも快感ともつかない刺激にパッと見開いた目を、レフラは姿見の方へ向けた。
「気持ちよさそうにしているだろう」
真っ赤に染まった顔が、鏡の中から見つめ返す。濡れた眼はとろりと蕩けたような眼差しで、開かれた唇は紅く濡れていた。
閉じきれない口角から垂れた涎が部屋を照らす灯りに煌めいて、卑猥さをいっそう増している。
辛いと訴えるにも、そうは全く見えない表情にレフラは目眩がするようだった。
「お前の身体はちゃんと気持ちが良いと言っている」
後ろから抱え込んだギガイの指が、さんざん弄られ色付いた乳首をギュッと摘まみ上げた。
「あぁぁ!やだっ!ギガイさま、だめですっ!!」
そんな小さな場所から与えられた刺激だとは思えない強い快感が乳首から頭へと走っていき、弄られて充血した柔壁を疼かせる。早く入れてこの疼きをどうにかして欲しいと感じるままに、鏡の中のレフラも物欲しそうな顔だった。
(みっともない…)
そう思うのに、欲しがることを止められない。
「いれて、ギガイさま、ぁっ、いれて…くだ、さい…ぁぅっ」
熱に浮かされるように求めてしまう。
こんなあさましい姿を見られていると思えばいたたまれなかった。それなのに鏡越しに絡まりあったギガイの眼は愛おしげな眼差しで、レフラの心はまた甘く疼いていく。
「そうやってずっと私だけを求めていろ」
柔らかいキスが落ちてきて、レフラの身体が持ち上げられた。
「このまま力を抜いていろ」
後孔にギガイの熱が押し当てられる。ついに入れてもらえるのだろう。期待するように入口がハクハクと蠢きながらも、レフラがギガイの方へ振り返ろうと抗った。
「まっ、て、まって、ください、このしせいはまって…ぁ、まえから…まえ、からにして…ぅぁ…」
「ダメだ。今日はこのまま抱かれてろ。お前が欲しがる姿も、私が求める姿もこのまま見ておけ」
もう1度鏡の方へ向き直され、その直後にギガイの熱が潜り込む。
「あぁ、あぁぁぁ、あっ!!」
待ち侘びた焼けるような熱だった。あまりの快感の強さにレフラの身体がビクビクッと跳ねる。もしも前が縛られていなければ、それだけでレフラはイッてしまっていただろう。それぐらい強い快感にレフラの視界が明滅した。
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