150 / 382
第150 揺れる足元 3 ※
「…だめ、じゃないです…」
羞恥と愛おしさに心が揺れて痛みを感じるほどだった。だけどもともと好きな相手なのだから、本気で求められれば拒絶なんてできはしない。
「恥ずかしいならば、これでも銜えて声を堪えていろ」
柔らかな目で触れてくるギガイの手に従って、差し出された上着の裾を唇で銜えた。これから与えられる快感を思って身体が震えたのは、もう不安だけのせいじゃない事をレフラだって知っていた。
どんな風に触られるのか。与えられる愛撫による快感を覚えてしまった柔壁が、期待するように身体の奥を疼かせている。それがいっそう恥ずかしさを増していく。
脱がされたズボンと下履きが、パサッと音を立てながら足下に布だまりを作っていた。怖じ気づいて引いてしまった腰をギガイの腕が簡単に引き戻して、逃げられないように固定した。
「このまま動かずにいろ」
かがみ込んだギガイの舌がレフラの茎へと這わされる。熱く湿った口腔内に迎え入れられれば、それだけの刺激でもじゅうぶん過ぎるほどの快感で、レフラはもうイキたくて仕方なかった。
「ふぅうぅ、ぅう……」
布を銜えた唇ではろくに訴える事ができないまま、嬲られ続けるしかない状態だった。でもすでに限界は見えていた。
許しを得ないままに吐き出せば、かなり意地悪に責められてしまうと分かっているのに、その肝心な許しを得る唇が塞がれているのだ。
レフラは限界に気が付いて欲しくて、大きく首を振りながら銜え込んだギガイの頭を何度も押した。
「こら、大人しくしていろ」
その手を捕らえて、ギガイがレフラの顔を軽く睨めつける。雰囲気も瞳の色も甘いままで、本気の不興を買ったわけじゃないと分かっている。それでもギガイに睨めつけられるのは苦手だった。
「…っぅ、おくぅ…ぅぁ、ぁっ、ぇ……」
怒らないで。
それさえも意味のある音として紡ぐ事ができなかった。告げたい言葉が何も音にできないことに、レフラの目に涙が盛り上がる。
「ほら、泣くな。これを離して、自分で堪えるか?」
コクコクと頷けば、ようやくレフラの唇から銜えていた裾がハラリと落ちた。
「で、どうした?」
優しく聞きながらも、茎に添えられた手は激しく上下に扱いたまま動きを止める気はないようだった。
「あっ、あぁぁ、ギガイさま、イッちゃう…もっ、もうイクッ、イキた、い……」
「ダメだ、もう少し堪えていろ」
銜えていた茎を解放しなが告げたギガイが、堪えろという言葉に反して後孔の縁をクルクルと弄り続ける。イキたいと訴えるほど感じている後孔は、感じて熟れているのだろう。
ギガイの指先の動きに合わせて濡れた音がネチャネチャと聞こえてくる。
「私のモノを入れてしまえば、さすがにこの後はろくに動けなくなるだろうから、今はお前だけにしておこう。だからここでいっぱい感じていろ」
浅く指を出し入れされながら、またレフラの茎をギガイが咥え込んだ。
「やだ、やだぁ…っ!これ、やだあぁ、あぁぁ…ッ!!」
根元を戒めながら茎をもみしだき、敏感な先端部分を舌先で抉るように弄っていく。敏感な粘膜を直接責められるような刺激にレフラはツラいと声を上げた。
ともだちにシェアしよう!