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第63 目に映る唯一 4 ※

「あぁ!っ、ああっ、あぁ!!」 ひっきりなしに甘い嬌声が上がり続ける。声を堪えることを許されていたとしても、きっともうガマンなんてできなかったに違いない。 それぐらい強く、ぐずぐずと蠢くような、熱が溜まっていく一方の快感。しかも射精のように、吐き出せば快感が緩まるようなものでもない。 (……いつ、まで……続ける、の……?) 終わりが見えない、降りられない。そんな強すぎる快感の波に、レフラは何度も首を振る。 「……も、うやめ、たい……やぁっ、もうほぐ、れたからぁぁ……!」 レフラ自身ではどうやったって終わりを迎えることができないのだから。こんな風にギガイへ請うことぐらいしかできなかった。 背けるなと言われた眼も、快感を感じる度に目の前が白くなっていた。そのせいでギガイの姿さえ、もう上手く見えなくなる。 「やだっ、ギガイ、さま、やだぁぁ、ギガイ、さま……っ!」 冷静に見詰めるギガイの眼は、レフラを居たたまれなくさせたはずだった。それでも触れ合えず、温もりもなく、姿さえも見えないのでは。強すぎる快感の中で不安がどうしても掻き立てられる。レフラは思わず何度もギガイの名を繰り返す。 グイッと身体が急に引き寄せられた。 柔らかな背もたれから、固い感触へと、身体を包む物が変わる。肌触りも質感も、本当なら心地良い物は、包み込んでいたクッションだろう。でもそのゴツゴツした固い感触が、レフラには何にも代え難い。 まだローブ越しだとは言っても、ようやくギガイと触れ合えたのだ。ホッと吐息が口から零れる。それに合わせて、堪えていた涙もポロポロと頬を濡らしていく。 「……もうっ、おわっ、り、たいです……」 まだ許しを得られていないから。胸の指も、後孔の指も、まだレフラの弱い所へ添えられたままだった。 「……ねっ?……ゆ、び……っ、 もう、いい……っ?」 もたれたギガイの身体へ、スリッと擦り寄るだけで刺激が走る。ほんのわずかな身動きだけで走る刺激に竦んでしまう。揺れる視界のまま、レフラはギガイの方を仰ぎ見た。 「ちゃんと解れたのか?」 コクコクと頷く動きに合わせて、涙がまたポロポロと零れていく。 「なら、良い」 伸ばされたギガイの指が絡まってくる。そのまま、レフラの指をギガイがズルッと引き抜いた。 「あぁっ!あ、ぁあ……っ!」 痼りを散々なぶり続けて、粘膜はすっかり熟れきっている。 抜け出る指は、そんな粘膜をどうしたって擦ってしまうのだから。レフラはギガイの身体に身体を押し付けるようにして、腰をビクビクッと仰け反らせた。 「はぁ、はぁ、はぁ……」 熱い呼吸がせわしなく、レフラの薄い胸を上下させる。ようやく慣らす行為から解放されて、レフラはギガイの身体にクテッともたれかかった。

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