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第68 目に映る唯一 9 ※
腰を突き上げられながら、手早く服を脱いだギガイの肌がレフラへ触れる。
触れ合う場所から伝わる体温は熱かった。汗で滑る肌は、ローブのようには上手くしがみつくこともできないけれど。それでも直接触れ合える感触は、レフラをどことなく安堵させた。
身体を上下に揺すられて、苦手な最奥をトントンとギガイの亀頭に叩かれる。痼りへの刺激とは違う、重苦しく溜まっていくような快感に、レフラはまた嬌声を張り上げた。
「……お、く……やぁっ!ひっ…あぁ…ぅあ……ッ!」
「安心しろ、今日は奥までは入れない」
そう言いながらも奥の窄みに、ギガイの先頭がめり込みかけては引いていくのだ。その度にレフラの腹の奥はその次に訪れる衝撃に、慄くように、期待するように、ヒダの1つ1つさえヒクヒクと震えてしまっていた。
何度もめり込みそうなほどに奥を突かれ、縁を捲るほどに腰を引かれる。ギガイの張り出したカリに引っ掛けられた粘膜を、淫蜜を絡めた雄々しい指が、掠めるようになぞっていく。
「ひぃっ、やぁぁぁ!!だ、めぇ、あぁぁぁ」
むき出しになった神経を、まるで直接嬲られているような刺激だった。思わず強張った後孔を今度は一気にギガイのモノが割開く。
「あーーッ!!あぁ、っあ、あぁっ!」
もう何度目かも分からない絶頂に意識がまた遠のいてしまう。でも、それでも終わりを許されない身体は、揺すぶられて与えられる強烈な快感に、また意識を引き戻される状態だった。
「っ、ぁぁ、ぁっ、ぁぁ……」
そうやって繰り返されたレフラの声は、もうだいぶ掠れて、ほとんど音に成らなくなる。
「喘ぐ声さえ出なくなったか」
言葉と一緒にギガイの上に乗せられて、さんざん奥まで貫かれていたレフラの身体が引き上げられた。
何度もギガイのモノから注がれた精液が、開いたままの穴から零れ落ちていく。レフラの太股を汚していくソレを、脱ぎ捨てていたローブでギガイが拭い取る。
(……おわ、ったの……?)
そのまま横たえられた身体に感じるシーツの感触。ずっと揺さぶられて、快感に翻弄され続けた状態なのだ。もう指先さえ動かせないほど重たく感じる身体から、自然と力が抜けていく。
そんなレフラの後孔に、同じように横たわって抱き締めてきたギガイの手が伸びてくる。
「もっ……やぁ、あぁ…ぅあ……」
クチュリと指先を含まされ、そのまま縁を広げられる。そこへ宛がわれた塊が、ズルズルと中へと入り込んで、また爛れるように熱を持った、レフラの柔壁を擦っていった。
今までの挿入に比べれば、ゆっくりとした挿入だった。それでももう気力も体力もとうに尽きた状態なのだ。再び含まされた熱に、神経が焼き切れるように、目の前が白くなっていく。
その身体をギガイがギュッと抱き締めながら、キスをくれたようだった。
「このままーーー」
何かを言っているギガイの言葉が遠のいていく。その言葉が上手く聞き取れないままレフラの意識が消えていった。
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