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『来週も見るでござるよ☆』  嫁最高おおおおおお! 俺は出しっぱなしのこたつの天板に額をぐりぐりと押し付けて身悶えた。わが嫁小早川春ちゃんの初登場回は何度見ても滾りますなぁ! 次回予告シーンの満点笑顔までしっかり網膜に焼き付けて、ディスクをノートパソコンから取り出した。そして華麗な手さばきでブラウザを開く。ここからはお楽しみの時間だ。いや、今までも十分楽しんでいたんだけど。  ネットのオタク仲間が教えてくれた、『戦国おとめ☆てんちゅーファイブ!』の、いわゆる同人サイト。イケメンだってねぇ、溜まるモンは溜まるんですよ。ドキドキしながら、新作漫画のページをクリックする。 「ふおおおお……」  食い入るように画面を見つめる。敵キャラであるイカのような姿をしたモブモンスターによって、嫁がどんどんあられもない姿になっていく。俺の左手は無意識のうちにスウェットのズボンの中に入り込んでいた。 『いやあ、そんなの、らめぇ……っ』  さっきまで見ていた本家アニメの声でセリフが脳内再生される。左手が動く速度が勝手に上がっていって、ついでに息も上がってきた。画面の中の黒髪少女は、人外の生き物に全身をまさぐられているところだった。涙をいっぱいにたたえたその瞳が画面越しにこっちを見た瞬間、俺はゾクリとした。  その顔が、誰かとダブって見えたのだ。 (だめ、周藤くん、やめて……)  頭の中に低い声が響く。両手両足を大きく開いた状態で拘束され、白い体を余すところなく衆目に晒し、大きなブラウンの瞳に涙をいっぱいに湛えながらも顔は快楽に溶けている。そんな、「誰か」の光景が画面から浮き出て見える。 『やめてぇ、こんなの、嫌なのに、あぁん』  少女の顔が色欲に歪んでいく。重なった「誰か」の顔も、歪んでいった。眉を八の字に下げて、顔を真っ赤にして、瞳の中にハートマークが見えそうなほどとろっとろに溶けた顔。その顔に、――頭の中の映像に、これ以上ないほど興奮した。 「ッ、はぁ、ハァ」  ゴクリ、と唾液を飲み込む。意識的にそうしないと端からこぼれてしまいそうなほど、口の中に唾液が溜まっていた。 『らめ、らめぇ!』 (ダメ、ダメだよ……こんなの……!)  脳内の「誰か」は激しく欲に濡れた目で俺を見る。とろけそうなその瞳に、俺の左手の中のモノは質量を増した。黒髪が乱れて、汗が散る。仰け反った胸は驚くほど白く、そして平らだった。 『あぁ! イク、イク――!』 (い、くッ……!)  少女の体が一際大きく跳ね、もう一度クリックすると画面が一瞬真っ白になる。その瞬間、俺が見たのは。 (周藤……くん……)  細い四肢をくたりとさせて、艶のある黒髪を散らばし、半開きの口から真っ赤な舌を覗かせ、眼鏡に白濁したものを飛び散らせた、――「誰か」の、あられもない姿だった。 「……ゥくっ!」  背がビク、と跳ねて、俺は達していた。左手が濡れている。ティッシュで押さえる余裕すらなかった。それほどまでに、俺は興奮していた。画面の中の嫁にではない。俺の頭の中の、「誰か」にだ。  画面には、薄いモザイクに覆われた嫁の恥部がさらけ出されていた。真ん中と思しきところから、白いものがたらたらと伝っている。いつもなら激しく興奮するその光景に、今は何の感情もわかなかった。 「……」  ティッシュで左手を拭う。そしてくしゃくしゃに丸めたティッシュを握り締めたまま、俺は数分動くことができなかった。これが賢者タイムか。俺は何をしていたんだろう……という無我の境地。そう、本当に俺は何をしていたんだろう。  何してんだ俺の馬鹿あああああああ!

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