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第一章・21

 そして3年生となった陽は、衛の勧めで花や緑を相手にする専門学校へ進路を定めた。  花木の手入れやアレンジメントだけでなく、造園や経営の基礎まで教えてくれるし資格も取れる、しっかりした学校だ。  彼の紹介なら、と陽もその気になった。  勉強し、受験し、見事合格した時には、我が事のように喜んでくれた衛。  よかった、と思った。  僕でも、衛先生を喜ばせてあげる事はできるんだ、と嬉しく思った。  だが、それから気づいた。  気づくのが、遅かった。  進路が決まって卒業したら、もう衛先生に会えなくなるじゃん。  先生が、僕の傍からいなくなっちゃうんだ。  しまった、と、眼の前が急激に暗くなっていった。

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