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第二章・3

 出会ってすぐは危なげな、ふぅっと壊れてしまいそうだった橘 陽。  この3年間で、見違えるほど成長した。  こんな特別な日に教室をすぐに出て行ってしまっても、その足でいかがわしい溜まり場へ行くことは、もうない。  金持ちをつかまえて、援交をねだる事もない。  教室から一人減り、二人減り、そして誰もいなくなり、衛は最後にそこを立ち去った。

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