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第二章・4

 一年を通して、いつも明るい温室。  初めて見た時はまるで廃墟だったが、今では立派なこの学校の名物になっている。  そして、荒れ果てた植物たちを瑞々しく甦らせた、緑の魔法の指を持つ猫が、その奥のソファで昼寝をしているはず。  衛は確信を持って、温室の奥へ歩みを進めた。  果たしてそこには、初めて出会った時と同じように大きな古びたソファの上で、小さく丸くうずくまって眠りこんでいる陽の姿があった。

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