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第二章・16

 恥ずかしい。  あぁ、これまでどんな人間と寝ても、恥ずかしいなんて考えた事なかったのに!  人恋しいから、お金が欲しいから、体が火照ってるから。  そんな理由で、誰とでも構わずセックスをしてきた。  頭の中は妙に冷め、せっせと動く相手を蔑み、小馬鹿にしながら抱かれてきた。  それなのに。 「あ、あ、あぁああ……ッ」  衛が、ゆっくり挿入ってきた。  彼のものが、体内に当たる。  内壁を擦りながら、奥へ奥へと犯してくる。  陽の切ない悲鳴を、衛は心地よく聴いた。  彼の内は温かく、柔らかく、吸いつくように絡んでくる。  極上の身体だ。

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