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第二章・24

 きょろきょろと職員室を見廻す陽に、左近はすまなさそうな顔をした。 「衛先生、探してるんでしょ? ごめんね。彼、転勤になったの」  その後、左近は何か言葉を付け足していたが、陽の耳にはもう入らなかった。  転勤。  衛先生が、いない。  先生はもう、この学校にはいない。  眼の前が真っ暗になり、太陽が緑色に見えた。

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