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第四章・7

 そう言って、頭を下げる衛先生。  高圧的な大人ではなく、対等な人間同士として心から頼んでくるその姿は、素直に生徒たちの心に沁み入った。  行ってください、と小さな声がした。  普段はあまり喋らない、おとなしい生徒がそう言った。 「許してくれるか」  衛の返事に、教室中の生徒がうんうんと首を縦に振った。 「恩に着る!」   そう言い残し、衛先生はダッシュで教室を出て行ってしまった。

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