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第六章・5

 ああ、と衛は安堵の息を深く吐いた。  同僚の教師たちも緊張を解き、ようやく笑う余裕を取り戻していた。 「全く、人騒がせでしたな」 「まぁ、無事で何よりでした」 「すっかり遅くなっちゃいましたね」 「じゃあ、お疲れ様でした」  時刻は23時を回っていた。

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