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第七章・何度でも好きって言いたくて

「お帰り、衛!」  玄関に入るなり、陽はその首に腕をまわしてかじりついた。  ぐりぐりと頭を擦り付け、頬に、鼻に、唇にキスの雨を降らせた。 「おいおい、どうした?」  まんざらでもないニヤけた衛の声に我に帰った陽は、ついと距離を取り大きく息を吸った。  バッチィイイイインンンンン!  陽の、両手挟みビンタ!  これまた久しぶりだ、と衛の耳はキンキンと鳴り響いた。

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