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第七章・13

「あ、ヤだ。ちょ……」  立とうとしても、爪先立ちにすらなれない。  衛、こんなに背が高かったんだ……。  陽は諦めて、彼の体に脚を絡ませた。  腕で、脚で、しっかり衛にしがみついた。 「はッ、はぁ、はぁ。あぁ、衛ッ!」  水音が、肌を叩く音に変わった。  どこか粘っこい、淫靡な水音。  そこらじゅうに散る弾かれた水滴は、湯だけではないだろう。    もうこれ以上は育つまいと思っていた体内の肉芯が、さらに硬く大きくなっり、陽は歓喜の声を上げた。 「あぁ、んンッ! 凄、いィ! やッ、もう、もうダメ! あッ、あぁあ!」  三度目の絶頂を迎えた陽は、ぐったりと脱力してしまった。  それでも逞しい衛の腕は、しっかりと彼を抱えあげたままだ。  遠慮を知らず、突きまわしてくる。

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