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Ⅱ 夜を焦がす星の檻⑮

愛するという言葉に形はない。 だから、どんな形にもなれる。 それが俺達の望むカタチかどうかは、分からないけれど…… 「もっと」 淡い瞬きのように。 月光が音に変わって、鼓膜に囁きかける。 「脚開いてください。これじゃあ全然入らない」 クスリと吹きかかった吐息が、耳元で笑った。 「今から尋斗さんは、おちんちんの生えた雌になるんですよ」 ゾクリと、喉が震えた。 屈辱的な言葉なのに。 「……尋斗さん、もしかして。恥ずかしい汁垂らしてませんか」 「ちがう」 「おかしいな。俺の陰毛、濡れてるんですけど」 「それは君の汗」 「カウパー」 (なっ!) なんて直接的な言い方をするんだ。 「知りませんか?興奮すると、鈴口から勃起した竿に滴る汁ですよ」 「知ってる!」 「ですよね♪」 ムムッ 「とにかく、これは俺のカっ……カカっ」 「カウパー」 「そう、それ!」 ………………俺は、すずっ……先っぽから恥ずかしい汁を垂らしたりなんかしないんだッ 「俺のじゃない。君の汗だ」 「そういう事にしておきましょう。俺が目視して確かめれば済む事ですから」 「ちょっ」 晴君! いま君が体勢を起こしたら、俺の!! 下着をずらされて、下半身は一糸まとわぬ…… 「生まれたままの姿なんだ」 「生まれたままの尋斗さんに陰毛は生えてませんよ」 「そうじゃなくって!」 (君の目に触れるのが耐えられない) 勃ち上がって、硬く反り返ったソノ場所。 止めどなく滴る露に濡れて、テカテカで…… 雄の欲望丸出しのソコを、君に見られるのは嫌だ。 「尋斗さんは全部綺麗です。どんな尋斗さんも好きです。俺は好きになりますよ」 だから…… 「俺に、尋斗さんを見せてください」 君の言葉は、甘くてズルい。 「やっぱり……」 月光の瞳が微笑んだ。 「尋斗さんは綺麗だ」 俺の脚は、君の屈強な両腕で開かされている。 黒い茂みはじゅくじゅくに濡れて、中心で血管の浮き出た肉棒が天を仰いでいる。 「濡れてますよ……」 舌先が先端から出てきた玉の雫を拭った。 「ひゃっ」 「また出てきた」 チュクチュク 「やめっ、汚ないっ」 「尋斗さんは全部綺麗だと言ったでしょ。美味しいです」 「嘘だ」 「嘘じゃないです」 そんなのが美味しいなんて、嘘に決まってる。 「嘘ついたのは尋斗さんですよ」 「俺が?」 「カウパー、垂らして。俺の陰毛まで塗らしたくせに」 カッと耳まで熱くなる。 こんなのを見られてしまった以上、言い訳できない。 「これは尋斗さんの何ですか?」 つんつん。 意地悪な舌先が促して苦しい。 ほんとは今すぐ、こすって扱しごいてほしい。 「ねぇ、尋斗さんは何を垂らしてるんですか」 「かうぱぁ~」 「ねぇ、どうして先走りの恥ずかしい蜜を垂らすんですか?」 「気持ちいい……から。興奮するぅ」 「そうですね。αの癖に。大人なのに、皮被りちんこが見られて悦んでますよ。ほら、また垂れてきた」 「言うなぁっ」 「ほんとの事でしょ。大人になりたかったら、ちゃんとお願いしてください」 もっと気持ちよくなりたかったら…… 「俺に『剥いてください』……って」 そんな屈辱言える筈ない。 でも…… 君の瞳の中、月陰の檻に閉じ込められてしまった俺は…… (体が熱い) 瞳の熱が、体の芯を焼く。 「剥いて……」 先っぽ。 少しだけめくれて、鈴口が顔をのぞかせる場所。 「俺の皮被りちんこ、剥いて」

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