20 / 172
第一章・20
准の懇願に、丞は激しく腰を使い始めた。
弟の内は、ねっとりと絡みつき、締め上げて来る。
あまりに心地よいその感覚に、丞もまた狂わされていた。
「准、欲しいんだな。奥に。一番奥に!」
「お願い、来てぇえ……ッ!」
丞の目の前には、はしたなく悦がり悶える准の姿がある。
想い焦がれた、そして初めて見る弟の痴態に、丞は震えた。
「あぁ! 兄さんん、んあぁああ!」
たっぷりの精が、准の体内にもたらされた。
あぁ、熱い。
兄さんの種が、こんなにたくさん。
僕のお腹が震えるくらい、勢いよく注ぎ込まれてる!
丞が果てた後も、准は余韻に浸っていた。
体の痙攣はいつまでも続き、荒い呼吸はなかなか治まらない。
そんな時、丞が優しく抱いてくれた。
髪を、静かに撫でてくれた。
「兄さん……」
ようやく准は、安らぎに身を浸していった。
ともだちにシェアしよう!