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第一章・23
秀斗、と准は服の裾をいじりながら照れた。
「ありがと、秀斗。そこまで僕のこと想ってくれてたなんて」
これからは、僕もオシャレに気を付けるよ、と准は秀斗の手を取った。
「行こう、秀斗」
「うん」
手を繋ぎ、仲良く出かける二人を見守る人影が。
「全く。(バカ)秀斗、今度(可愛い)准を泣かせたら、承知しないからな」
そうつぶやき、丞は二人とは反対の方へ歩き始めた。
しかし……。
昨晩の、准。
あの肢体。
あの味わい。
忘れようにも、忘れられない。
「これはまだしばらく、恋人はできないな」
因果なことに、実の弟に恋をした。
何らかの形で、罰が当たるかもしれないな、と思った。
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