32 / 172

第二章・7

 秀斗は、悔しかった。  悔しいが、とても自分の財布では准にここでランチを振舞うことはできない。 「准、ごめん。もう少し、リーズナブルな店でもいいかな」 「リーズナ?」 「えと、安い店」 「うん、いいよ」  結局二人は丞の予想通り、ハンバーガーの店へ入った。 「秀斗の奴、さすがにフレンチは無理だろう」  ふふふ、とほくそ笑み、丞も続いて店へ入った。  准と背中合わせの席に陣取り、バーガーを頬張った。 (何て不味い店だ)  こんなバーガーしか出せないショップに、よくも准を誘う気になったな、と丞は憤っていた。  しかし、それは秀斗も感じたようで、しきりに准に謝り始めた。

ともだちにシェアしよう!