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第三章・3

 分が悪い、と丞は感じていた。  今日は運よく定時で退社できたが、これまでを振り返ると、いや、今後も考えると、圧倒的に秀斗に対して分が悪い。  丞は、ほぼ常に残業で帰宅が遅い。  帰って来ると、准はすでに眠っているのだ。  かたや秀斗は、学校に居る間は准と一緒。  丞よりも、准と長く密な時間を過ごしている。 「俺は朝食の時に一緒にいる、くらいだもんなぁ」  しかし、ぼやいてばかりもいられない。  お持ち帰りの仕事を片付け、丞は准の部屋を訪れた。 「准、明日の準備はいいか?」 「あ、兄さん」  にこにこと、嬉しそうな准。  手には、バッグを掲げている。 「明日、付き合ってくれてありがとう」  そう、丞は明日、准と共にプールへ行く約束をしていたのだ。

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