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第三章・13
「あぁあん! あ、あぁ、あ。んあぁあ!」
最奥に精の圧を叩きつけられ、准はこれまでで最も激しく狂おしい快楽を得た。
ダメぇえ! お腹の内、びくびく震えちゃう!
僕の身体、兄さんの精子でいっぱいになっちゃう!
「ぃ、ヤぁ……。はぁ、あん……ッ。うぅ、うぅんんッ……」
痙攣の治まらない准の身体を、丞は抱きしめた。
身体に伝わってくる准の余韻が、淫靡だ。
名残惜しいがゆっくり引き抜くと、准に収まりきれなかった丞の体液が、ごぷりと流れ出た。
そのままずるずると壁をくずおれる准に寄り添い、丞はシャワーで清めてやった。
くったりと力の抜けた准の体をタオルで拭き上げ、服を着せてやった。
「ありがと、兄さん」
「大丈夫か?」
大丈夫じゃないよ、と准は唇を尖らせた。
「まさか、あんなところでいきなり始めるだなんて」
「ごめん、悪かったよ」
「それに、あんなにすごいの……、反則ッ♡」
そう言う准の眼は、まだとろんと夢見心地だ。
准とのセックスはまだ二度目だが、身体の相性はいいようだ、と丞はひそかに喜んだ。
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