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第四章・10

 日曜日、丞は父のよこした写真を手に、レストランへ来ていた。  以前、准と共に昼食を摂った、フレンチの店だ。  打ち合わせによると、彼はここに現れるはずだが……。  店内に入ると、すぐに席を立ちあがり片手を上げる青年の姿が目に入った。 「あ」  くだんの、見合い相手だ。  丞は、ゆったりと彼の席へ歩んでいった。 「初めまして。海野 茜(うんの あかね)です」 「梅宮 丞です」  丞が名刺を出そうとすると、茜はやんわりとそれを止めた。 「ビジネスでは、ないので」 「それもそうですね」  父の取引先の息子同士がお見合い、といえば立派なビジネスの匂いはするが。

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