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第四章・15

「准、お見合いをぶち壊しに来たのか?」 「そうだよ!」 「秀斗も、助っ人か」 「そ、そうです」  実は、と丞は茜に向き合った。 「准は、俺の弟です。あなたと同じΩで、そして」  そして。 「そして、あなたのお兄さん同様、俺もこいつを愛しています」  茜は、息を呑んだ。  あなたのお兄さん同様、ということは、血のつながりを越えて愛している、ということだ。  赤ちゃんができてもおかしくないくらい、愛し合っているということだ。

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