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第五章・4

 准は茜に引き留められて、カフェに入っていた。  紅茶を頼んだ茜の前には、フルーツパフェをぱくつく准の姿が。  ただその食べ方には、やや自棄食いの気配があった。 「話って、なんですか」 「僕のことを、知ってもらおうと思って」  知る必要なんかない、と准は思ったが、それは言葉に出さずにいた。  この人には、何かある。  ただの綺麗な人じゃない。  その陰にひそむ、悲しみが見える。  同じΩの波長を、准は直感でとらえていた。  そんな准に、茜は先ほど丞に語った話をした。  血のつながった兄との、恋。  堕ろさせられた、赤ちゃん。  愛する兄の結婚と、そのパートナーの妊娠。  全て聞き終わる頃には、准はパフェを食べる手を止めていた。 真剣に、聞き入っていた。

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