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第五章・7
「ひ、秀斗のこと?」
兄さんは好き。
だけど、秀斗のことも大好き。
それって、いけないこと!?
「二人とも、同じくらい好きだもん。三人で、仲よくするからいいんだもん!」
「それは、兄さんも秀斗くんも傷つけることになるよ」
なんで!?
どうして!?
兄さんと秀斗は、仲良くなれないの!?
「解んないよ、もう!」
准は勢いよく席を立つと、後も見ずにカフェを出て行ってしまった。
「准くん」
僕の言ったこと、少しは感じてくれたかな。
そして、お兄さんとの交際を、認めてくれるかな。
不安を抱えたまま、茜は丞の待つレストランへ戻った。
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