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第六章・3
これまでにも、薬を忘れてしまったことはある。
その度に、丞は准のフェロモンに当てられて、その身体を求めた。
しかし、今回の発情は強烈だ。
本人である准さえも、狂わせる。
そんな、熱い発情だった。
「ダメだよ、准。口を……、離しなさい」
「ヤだ」
ひくり、と丞の腰が動いた。
Ωのフェロモンは、鋼の意思を持つαでさえも前後不覚に陥れる。
丞は、ゆるやかに腰を使い始めた。
くちゅ、じゅると唾液の音を立てながらフェラチオをする准の喉奥に、丞が出入りする。
「んぁ。あぁ、んっ。兄さん……」
ぱんぱんに膨れ上がった丞は、准の小さな顎には収まりきれなくなってきた。
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