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第六章・11

 お兄さんに、電話してみようかな、と秀斗は考えた。  昨夜の准の様子は、とても気になる。 「いままで、電話まで無視したことなかったもんな」  何かありましたか、と尋ねるつもりだった。  そう思った途端、携帯が鳴った。 「わぁ! びっくりした!」  送信相手は、丞だった。 「お兄さん!?」  秀斗は慌てて応答した。 「おはようございます」 『秀斗くん、おはよう。時間がないから、手短に済ませるよ』 「はい」 『今日、准は学校を休んで病院へ行くことになっている』 「ええ、さっき本人からも聞きました」  帰りは午後になるだろうから、ぜひ家にお見舞いに来て欲しい。  そう言う丞に、秀斗は嬉しくなった。  お兄さん公認の仲に、なれたんだ!  そんな風に、思った。    次の言葉に、仰天したが。

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