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第十一章 別れと再会
『迎えに来るよ』
『3年後に、結婚しよう』
そう、兄さんが言った。
この准の発言は、秀斗にはショックだった。
だが一方で、やはり、とも感じていた。
丞の准に対する並々ならぬ深い愛情は、痛いほど思い知っていた。
夜の駐車場での、会話。
准が妊娠した時の、反応。
そして、流産した時の対応。
どれを取っても、丞の方が一枚も二枚も上手だ、と感じていた。
「僕、3年も待てるかなぁ。自信ないな」
「大丈夫だよ、准。お兄さんのこと、好きなんだろう?」
「うん……。でも、秀斗は? 何とも思わないの?」
「そうだね。俺、准のこともお兄さんのことも、好きだから」
(だから、応援するよ)
秀斗は心の中で、そう言っていた。
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