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第十二章・6

「そう言えば、海野さんどうなっただろ。まだお見合い続けてるのかなぁ」 「俺も気になって、時々メールしてたんだ。そしたら」 「嘘! 浮気してたの!?」 「違うって、最後まで聞けよ。兄さんと別れた後、会社の同僚に告白されたらしい」  気軽に声を交わせる、明るく優しい人だったという。  そんな彼に、交際して欲しい、と告げられた茜。 「1年前に結婚して、幸せに暮らしてる」 「そう……。良かったね!」  准は、茜を思い返していた。  あの時は、本当に失礼してしまった。  子どもじみた癇癪でしか、彼と話すことができなかった。 「ね、いつか海野さんにも会いたいね」 「そうだな。生活が落ち着いたら、訪ねたいな」

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