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第十二章・9
耳に首筋、鎖骨に脇。
そんな准の性感帯を、丞は軽く愛撫しただけで胸に降りて行った。
「ん、ぅん。丞……」
おねだりの響きのある准の声だったが、胸の乳首も淡白な弄り方をした。
軽く舌で掃き、やんわりと吸う。
「あ、うぅん。ふぅ……、あぁッ!」
だがそれだけで、准はひどく感じてくれているようだった。
そっと後ろに手をやり、蕾を確認する。
そこはすでに、たっぷりと潤っていた。
浅く指を入れ抜き差しすると、准は見悶え引き攣った。
「あ! んあぁ、あぁ! はぁあんッ!」
すでに硬く勃った准から、精が次々と漏れ出る。
初夜と言うだけで、これほど感度が上がっているのだ。
丞は、穏やかなセックスを選んで正解だったと思っていた。
「ホントに、初めてみたいだな。准」
「はぁ、はぁ、あぁ……」
准の痙攣が収まるまで、丞は彼の内股を撫でて休息を与えた。
なにせ、初夜なのだ。
無茶はできない。
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