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第5話

「何だよこれ...」 隣で弘弥が呟く声も聞こえぬまま、四肢の自由が無くなっていく。 「触手」 何食わぬ顔で松村は言ってくる。 「触手⁉」 弘弥が思い切り松村を見る。 「初耳か?」 「いや...聞いたことはありますけど」 「俺が育ててんの。立派だろ?」 「いやツッコミどころ多すぎるんだけど...」 絡まれる裕太を気にしないで2人で会話が進んでいく。その間にも、裕太の身体にはどんどん触手が絡みついていく。あるものは身体を撫でるように、あるものは身体を開かせるように、四肢の自由を奪っていった。 「おい!!」 裕太の怒鳴り声に弘弥と松村は思い出したように視線を向ける。 「これ...んっ、どうにかしろよ...っ」 必死に触手から逃れようと身体を捻る裕太に、逃げるのは許さないと言わんばかりに触手がどんどん絡みついていく。 「んー、でも知りたかったんでしょ?」 松村のとぼけ口調は変わらない。 「もういいよ!充分知れたから...うわ!!やだ、んん、どこまで来んだよこいつら...ぅああっ」 触手が裕太の身体を直に触り始めていると思ったら、今度は彼の服を脱がせようとする。 「離せっ、このやろっ」 どんなに抵抗してもビクともしない。それどころか裕太の抵抗を軽くいなし、身ぐるみ全てを剥がされた。 手は頭上で一括りにされ、脚は松村と弘弥に見せろと言わんばかりに大きく開かされる。 2人がこちらをじっと見ていた。 2人の視線と1人だけ全裸という異様な状況に無性に恥ずかしくなり、せめて顔を隠そうとしたが、触手がそれを許してくれるはずもなく。 「や、なんで、そこはっ、...あああっ」 群がる触手のうちの1本が、祐太の陰茎に絡み付いてきた。容赦なく扱かれ、どんどん快感が増していく。さらに、口のように開いた触手が乳首を吸うように弄ってくる。 「あっ、ああっ、ぁあ、ん、...ひろ、や、んんっ」 名前を呼ばれピクッと反応する。 「たす、け、て...ああああっ」 とうとう尿道にまで触手が入ってきた。イきたいけどイけない。そんなもどかしい感覚が裕太を襲う。 「ひろ、や...」 頬が薄紅色に染まり、身体中を触手に雁字搦めにされた卑猥すぎる裕太に涙目で訴えられ、弘弥はゴクリと喉を鳴らした。 「ね、...あっ、あぁ、助け...んんんっ」 2度目のSOSにようやく我に返った弘弥は、裕太を助けようと手を伸ばす。 が、脚が動かない。 視線を下に向けると、足元には触手が絡み付いていた。 「はっ!?ちょっ...松村!!」 この元凶である松村に弘弥は吠えかかる。 もう敬語を使う余裕は無い。 「いい加減にしろ!!」 ギリッと松村を睨む。 その視線を受け、松村が何かを思い出したように言い放つ。 「あ、言い忘れてたけど、ソイツらを育てたのは俺だけど、ちゃんと意思はあるし俺は何も言ってないから」 「...つまり?」 「お好みの相手が来てくれてよかったなーって。ちなみにソイツらの好みは、お前らみたいな若くてピチピチな男の子だから」 「なっ...!!」 弘弥が次の言葉を発するより前に、触手達が本格的に絡んできた。 「七不思議、知りたかったんだろ?心ゆくまで楽しんでいけよ」

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