松村の言葉を合図に、触手が一斉に動き出した。 既に触手の餌食になっている裕太をもちろん、弘弥にも痴態を晒せと言わんばかりに触手達の攻めが激しくなっていく。 「くっ...こいつらっ...」 弘弥がどんなに身体を捻らせようと、触手の執拗な攻めから逃れられる事は出来なかった。 「あああああっ」 甲高い音声が正面から聞こえた。弘弥が顔を上げると、裕太の後孔に触手が攻め入っているのが見えた。 「やっ、そんなとこ、んんんっ」 「裕太...ぁっ」 「はぁ、あ、...あ、ああっ、んっ」 触手は裕太の意思と無関係に後孔を広げようと入ったり出たりを繰り返し、ますます奥へと進んでいく。触手が入ってくる時も出てくる時も独特の不快感があったが、それは今は全て快感に変わっていた。 「あ、んん、あっ、あ、あ、やぁぁぁっ」 脇や内ももの際どい所を撫でられ、思わず腰が引ける。しかし引けた先では後孔に入った触手が待ち構えていて、自ら深く誘(いざな)う事になってしまう。しかもその拍子に前立腺まで自ら擦り付けてしまい、一気に絶頂まで駆け上がる。 ただ、尿道への触手の攻めは未だ終わりを知らず。放出出来ない熱が身体の内に留まった。 身体中を好き勝手動く触手。 感じ過ぎて辛くて頭(かぶり)を振るが、それで快楽が逃げる事は無い。 我がもの顔で身体を這い回る触手達にとっては、赤ん坊の抵抗ほどの力にも及ばなかった。 涙が滲む視界の中、裕太が顔を上げると、自分と同じように触手に身体を絡めとられている弘弥が見えた。 この快楽地獄の中、見知った顔を見て思わず手を伸ばした。 「ひ...ろ、や...」 実際手を伸ばせたかは分からない。 ただ、弘弥の近くに居たくて、安心したくて、彼が顔を歪めている事も認識しないまま、手を伸ばす。 ーーーーー実際には手を伸ばせてはいなかったのだが。 そんな得物の快楽に悶える健気な姿に気を良くした触手が、弘弥の元へゆっくりと身体を近づけて行った。 しかしその代償に待ち受けていたのは、触手による更なる攻め。 動く触手に合わせ、身体の奥深くを貫かれた。 「やぁ、ぁ、ぁ、ぁ...」 今までのように突かれるだけでなく、最奥をぐりぐりと抉らる。身体をより支える為に更に触手が巻き付いてくる感覚。 "もっと乱れた所を見せてみろ" そう言わんばかりの触手の新たな刺激に耐えながら、裕太はなす術も無くされるがままだった。