松村の言葉を皮切りに、一斉に触手たちが動き出す。 忘れたころにやって来た触手たちの快楽攻めに、裕太は顔を離そうとするが、 触手たちがそれを許さない。 「ん、……んんっ、ぁん……んん、んっ」 裕太がフェラをしている間も、触手達は好き勝手動き回り、この体を支配しようとする。 後孔に入ってるものは激しさを増し、腰や脇をぬめりを帯びた者たちがずるずると這い回る。 卑猥すぎて目には毒な光景。 そんな中でも、質(たち)の悪い触手達は、彼の中心への愛撫は根元を抑えるものと尿道に収まるものだけだった。 弘弥自身への愛撫も含め、一気に動き出した触手たちを止めようと弘弥は声を荒げようとした。 「まつ…んんんっ」 しかしその声は松村の口の中へ消えていく。 後頭部をがっしりと掴まれ、腕はいつの間にか来た触手たちによって拘束されていた。 口内への愛撫は、弘弥のつたない技術とは比べ物にならないくらい、生々しかった。 相手の舌先を追いかけ、ねっとりと舐め、吸い上げる。 口内に溜まっていく唾液は、顔の角度を上手く調整し、弘弥が飲み込むように仕向ける。 キスの間も、松村は空いた片手で弘弥の乳首をもてあそんだ。 つまんだり弾いたり、時には押しつぶしたり。 体の際どい部分を触手達の愛撫で強制的に熱を高めさせられていく。 しかも中心を裕太に愛撫されているのを見てしまったら。 認識してしまったら。 獲物二人の絶頂へ上り詰めるタイミングはほぼ同じ。 2人とも頭(かぶり)を振って、相手から口を離した。 「あっ、あ、もう、もう…だめ、イく！！」 「イかせてっ、イきたっ、イきたい、イくっっ……！」 「はははっ！いいよ！お前らの欲望全部ぶちまけろ！！！！！」 「「ああああああああああああああああっっっ」」 体はビクビクと跳ね、お互いの体を白く彩る。 2人の啼き声が耳に心地いい。 みだらに色付く未熟な体が目の保養だ。 ――――――――――快楽に溺れるその姿はなんと美しいものだろうか。 こうして、この夜の宴は、ひっそりと幕を閉じたのだった。