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「はやく解け……おまえ…なにして……ん、んゔぅ!」  なにかを手に持っている……と思った時には遅かった。 「うっ、んぅっ!!」  無理矢理口を大きく開かれ、グリグリとそれを突っ込まれ……首を振って抵抗すると喉元を手で圧迫される。 「ううっ、んっ!」 ――苦しい、くるし……。  涙の幕で視界が滲む。 「ごめん、辛かったよな」  酷いことを強いてる癖に、労るような言葉を告げてくる和斗の真意が分からないから、えもいわれぬ恐怖に圭太は体をガタガタ震わせた。 「これで……圭太の言葉を嘘で汚さなくて済む」 「ん……うぅ」  和斗の体が離れた時、圭太は自分の声が何かで封じらたことを知る。 「圭太、俺のこと好きだって言ったよな、何があっても味方だって……」  愛おしげに目を細めた彼が、唇へ触れて告げてくるけど、開口具の嵌まった口ではなんの言葉も返せなかった。  だから……せめて首を振ろうとすると、信じらない強い力で乳輪をギュッと引っ張られる。 「あっ、ああっ!!」 「圭太の乳首、陥没してるんだな。さっき舐めたら少し勃ったけど、また中に引っ込んじゃった」 「んっ、あぐっ……んうっ!!」  カプリと犬歯を立てられて……細い体が痙攣した。 「俺はいつでも勃ってる方が可愛いと思うんだけど……釣り糸か何かで縛っとけばいいかな」  独言のように呟きながら、わずかに勃った胸の尖りを爪を立てて摘み上げ、そこをグリグリと回すように指の腹で弄ぶ。 「んっ……ぐっ……あっ、あうっ!」 「気持ちいい? そうだよな。圭太は痛いの好きだもんな」  誰もそんなことは言っていない。だけどまた首を振ればきっと酷い目にあわされる。  だから動かずに耐えていると、それを肯定と思い込んだのか和斗の指が乳首を更に限界まで引っ張った。 「あうぅっ!!」 「あ、ピアスを開ければいいのか……今度準備しないとな」 ――イヤだ! そんなのはっ。 「でも、今はこれで我慢して」 「んぐっ……ゔうっ!」  書類を綴じる時に使用する黒いクリップと気付くと同時に、それは圭太の小さな乳首を容赦無く挟み込み……あまりに強いグリップ力に細い体が弓なりに反る。 「こっちも……な」    同様に、反対側の乳首もクリップで飾られて……たまらず圭太は涙を流して首を大きく左右に振った。 「俺、圭太の泣き顔……好きみたいだ」  可愛いよ……と付け加えながら眦にキスを落としてくるが、乳首の痛みに気を奪われて彼の表情が分からない。

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