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最初に塗ったオイルの中に媚薬成分が含まれていたと知る余地も無かったから……自分の体の変化に戸惑い、ゆっくり背後をふり仰ぐ。
――熱い、なかが……。
トロトロに溶けたアナルの中が、痒く疼いてたまらなかった。
「これも取ってあげる」
「んっ……んくぅっ」
胸の尖りに付けられていた黒い二つのクリップが……丁寧に取り払われる。
「あっ! あっ……」
すると……血の巡りだした二つの尖りは急激に熱を帯び始め、激しい痒みに圭太は溜まらずそれをシーツへと擦り付けた。
――痒い、熱い……ど…して?
もはや、自分が何をしているのかさえ分からなくなり始めていた。
擦り付ければ猛ったペニスがユラユラと揺れて腹に当たり、そこから生まれる快感に酔って圭太は更に腰を揺らす。
「気持ちいい?」
「あっ、ああっ……」
頭上から響く和斗の声に、圭太は何度も頷いた。
すごく体がフワフワしていて、だけど快感は直接的に神経を刺激する。
――気持ちいい……もう……。
「やっぱり体は素直だ」
彼が掌でペニスを掴み、それをユラユラと揺さぶった。
圭太といえば、あんなに嫌だと言っていたのが嘘みたいに、初めて感じる過ぎた快楽の虜になり始めている。
「だけど、一人で勝手に達ってしまってはいけないよ」
「ゔ、ううっ!」
ペニスの根本を強く掴まれ、圭太の動きがピタリと止まった。
***
「そんな顔しないで。大丈夫、ちょっと我慢すれば、もっと気持ち悦くなれるから」
振り返ってこちらを見つめる涙を流す虚ろな瞳に、和斗は微笑み囁きかけると、開きっぱなしのアナルの縁へとゆっくりと指を這わせていく。
「この中も、疼くだろう? さっきのところ、擦って欲しくない?」
「うっ……ぅぅ」
言葉の意味は半分ほども伝わってなどいないはずだ。
だけど……快楽に溺れ始めた圭太は縋るように和斗を見て、それからシーツに顔を埋めると、出来る範囲で尻を掲げて腰を小さく震わせた。
「……上出来だ」
想像以上に卑猥な姿に和斗はコクリと唾を飲み込む。
ずっと……住む世界の違う二人が出会った事は、運命なのだと思っていた。何度も告白しようとしたが、この関係を壊すくらいならしない方が良いと考えてずっと友達を続けてきた。
思い通りにならない事など、これまでただの一度も無かった和斗にすれば、それだけ大事な存在であり、その想いは募りに募って片時も離したくは無いと、いつしか願うようになり……。
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