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第3話 愛が生まれた日 1014・11・11

11月11日 榊原伊織の誕生日 愛が生まれた日に感謝する 愛する人の生まれた特別な日 happybirthday伊織 最高に幸せな時間を伊織の上に……                2014/11/11 康太は家族で榊原の誕生日を祝った後 寝室に戻って服を脱いだ 手にはテープを持っていた 「………伊織……これ………巻いてくれ……」 榊原の手には綺麗な濃いピンク色のテープが渡された 「………今年も……巻いて良いんですか?」 「おう!お前に渡すプレゼントだ!」 「嬉しいです」 榊原は本当に嬉しそうに笑った 手にしたリボンを少しだけ切って残すと、康太に巻き付けた 康太の体躯にリボンを巻き付け首で可愛いリボンを結んだ 去年は背中にリボンを結んだ 今年は可愛く首にリボンを作って結んだ 切って残したリボンは康太の性器に結んだ 勃ちあがった性器に…… 可愛いリボンを結んだ 康太はベッドの上に正座すると 「不束者ですが、末永く……きゃっ……」 康太は榊原に押し倒されて…… 今年も最後まで言えなかった 『不束者ですが末永く宜しくお願いします』 この台詞が最後まで言えた試しがなかった 執拗な接吻を受けて…… 康太の意識はクラクラになった ツンっと尖った乳首を執拗に吸って、榊原は摘まんだ 赤く艶めく乳首は、唾液に濡れて美味しそうに光っていた 「……ゃ……そんなに吸わないでぇ……」 「気持ちよくないですか?」 「気持ちいいっ……だからダメっ……あぁん……」 「僕の誕生日ですからね…… 好きにさせて下さい…」 榊原がそう言うと康太は、涙目で榊原を見上げて頷いた こんな仕草すら愛しい…… 愛が溢れて止まらなくなる 口は乳首を吸ったり甘噛みしたり執拗に乳首を責め 指は康太の体躯を這った 両方の乳首を満足するまで吸うと、唇は下へと下りていった 康太のヘソには榊原とお揃いの愛の証であるピアスが入っていた 康太の右の乳首には榊原の所有権の証のピアスが入っていた 榊原はそれを執拗に舐めて 腰を甘噛みした 康太の性器は…… リボンを濡らしてギリギリまで硬くなっていた 亀頭の口を開いて愛液は止め処なく溢れて流れていた 亀頭のだらしなく開いたお口を、親指で擦ると… 「……ぁはん…ゃ……触らないでぇ……あぁん……」 康太は仰け反った 性器の根元をリボンで結ばれ…… 勝手にイク事も出来なかった イケない状態が続くのに…… 与えられる快感はキツかった 「だらしのないお口ですね…」 榊原はそう言い舐めた 「…ゃ……イカせてぇ伊織……ねがっ……ねぇ……」 「……一人でイク気ですか?」 「………ねぇ……イキたい……でねぇと気絶する……」 康太の台詞に榊原は観念するしかなかった 「……気絶しないで……ねっ……解すから……」 「…早くぅ……あぁん……もぉ辛い……」 イケない熱が康太を襲う 出したくて…… 熱が体躯中駆け巡っていく 榊原は康太の脚を開くと、内股を吸った そして双丘を開いた 双丘の奥にはヒクヒクと蠢く蕾が榊原を誘っていた 榊原は秘孔に口吻を落とした 「ひゃっ……あぁ……伊織を舐めたい……」 「解りました……ローションを使います…」 榊原は枕元のローションを手にすると 康太の秘孔に垂らした 濡れた秘孔に指を挿し込み皺を伸ばす グチュグチュに濡れた秘孔が榊原を誘って蠢いていた 貪欲に……足らないと訴える様に……蠢き戦慄く 指を奥に挿し込み掻き回すと…… 康太は仰け反った 康太のイイ部分を擦りあげると、腰が揺れていた 赤く艶めく秘孔が榊原の指を咥えていた 勃ち上がった性器が根元で縛られ……赤く充血していた 榊原は康太の脚を折り曲げて、秘孔を露わにすると…… 性器をあてがった ゆっくりと康太の中へ…… 性器を挿入させていく エラの部分を一気に挿入して慣れるのを待つ 榊原の存在に慣れた康太の腸壁が…… 蠢き搦み着き締め上げる もっと……… もっと……… と飲み込み絡め取る…… 貪欲な秘孔に榊原は翻弄される 籠絡され……後はもう無我夢中に腰を使うしかなかった 挿れて直ぐに……イキそうになった あまり持たない…… 榊原は康太の根元のリボンを外した すると康太の亀頭のお口は、白濁を撒き散らして…… イッた 榊原はその締め付けに…… 康太の中に熱い飛沫を吹きあげた はぁ…… はぁ……… 部屋に荒い息遣いと、湿った音が響く ぬちゃ……グチュ…… 湿った音に…… 抽挿を再開した榊原の陰嚢がぶつかる音が響き渡った 康太のお尻に、榊原の陰嚢が当たってパンパンと言う音が響く 「……伊織……愛してる……」 「僕も愛してます奥さん……」 榊原の濡れた背中を掻き抱き…… お尻まで指を這わす 愛する男の背中が好きだ 汗で濡れた背中を触るのが好きだ…… 感じるとキュッと引き締まるお尻 背中からお尻にかけて…… 康太が触れるから…… 榊原は感じてしまう 康太の中の榊原の肉棒は衰える事なく存在を誇示していた ドックン…… ドックン…… 脈打つたびに硬くなる性器が愛しかった 「伊織……硬い……」 「君が育てたんですよ……」 「違っ……あぁん……伊織……待って……舐めたい……」 「舐めますか?」 榊原は康太に問い掛けた 一度出して 、少しは余裕がある性器を、榊原は抜いた 「僕の上に跨がって、お尻を突き出して下さい」 榊原が言うと康太は真っ赤な顔をして首をふった 「嫌……なんですか?」 「……だって……」 「開いた下のお口から、僕のモノが流れて来るから……ですか?」 榊原が言うと康太は頷いた 「見せて下さい……僕を咥えていた穴を……」 康太は榊原に跨がり…… お尻を榊原の方に突き出した 康太の秘孔はまだ開いていた 榊原のサイズに開いて……赤い腸壁を蠢かせていた 流れる精液が淫靡だった 秘孔を精液で濡らし……溢れさせていた 榊原が指を挿し込むと…… 物足りなさを訴えて煽動する 榊原は康太の秘孔を舐めた ペロペロと秘孔を舐めて労る ギリギリまで開いた蕾が愛しかった 皺を伸ばして榊原を受け入れてくれる穴が…… 凄く康太の愛を感じずにはいられなかった 本来、受け入れる器官ではない部分で繋がるのは…… 康太の体躯の負担も大きい それでも開いて受け入れてくれるのは愛しているからだ 康太は榊原に翻弄されながらも…… 榊原の性器を舐めていた 榊原の性器を舐めるのが好きだった 愛する男が感じてくれるなら…… 殺されても……幸せだった 榊原がする事なら何でも受け入れられる 愛してるから…… 愛してるから……何でも許せた 自分の体躯で感じてくれるなら…… そんな嬉しい事はない 榊原伊織の為にある体躯だから……… 青龍の為だけに在る体躯だから…… 抱いてくれるなら…… 総て捧げてしまってもいい…… この命すら……要らない 青龍が望むなら…… 青龍にあげたい ずっと片思いしていた 振り向いて貰えるなんて……… 想ってもいなかった こんな貧相な体躯…… 抱いて貰えるなんて想わなかった 青龍に抱かれて気絶する…… 何故……青龍を満足するまで意識を保っていられないのか…… 不甲斐ない自分が…… 許せなかった 青龍が触ってくれる……奇跡 なのに……自分は……… その総てを受け止める事は出来なかった 意識を手放すたびに落ち込む 愛する男を満足させたい…… それだけ………なのに…… すんすん……鼻をすする康太に気付き、榊原は康太を抱き上げた 膝の上に乗せて、迎えあわせに抱き締め…… 康太の顔を見た 康太の瞳は…… 涙で潤んでいた 「………何か嫌な事でもありましたか?」 榊原が心配そうな顔をして問い掛けた 「……嫌な事は何一つねぇ……」 「……なら何故泣いてるんですか?……」 「……オレは……お前の総てを受け止めてやれねぇな…… 何時も気絶して……情けねぇ…」 榊原はギュッと強く康太を抱き締めた 「僕が暴走して無理させているんですよ? 君は気にする必要はありません」 「愛してるから……満足させてやりてぇ…… オレはお前しか知らねぇから……お前が満足してるか…… 何時も不安だ……」 「満足してます! 僕は君しか欲しくないんですから! 愛する人を抱けて僕は満足です!」 「………気絶するのに?」 康太は自虐的に笑った…… 「気絶しても僕は君を離せません…… 君を食べ尽くすまで離せません…… こんな僕は……嫌いですか?」 「愛してる!」 康太は叫んだ 「愛してる…… お前しか愛せねぇ……」 「僕も君だけを愛してます この性欲は君にだけ限定なんです…… 君にしか僕は欲情しません」 「オレだけを愛して…… オレの体躯で感じで……」 「感じてますよ……解りませんか?」 康太のお尻に……榊原の熱を感じていた ドックンドックンと脈打つ榊原の熱を感じていた 「……僕を虐めないで下さい… 君じゃない人を抱いて来た僕を責めてるんですか? 僕は汚いですか?」 康太は強く榊原を抱き締めた 「伊織を満足させてやりたいだけだ…… 虐めてなんかいねぇ…… オレの伊織が汚い訳ねぇだろ?」 「………あぁ……康太……君が欲しいです……」 「………来いよ伊織…… お前が満足するまで抱いてくれ……」 榊原は康太の中に挿入した 濡れた秘孔は榊原を美味しそうに咀嚼していた 「僕の愛は……康太……君です…」 榊原は康太の顎を舐め……耳朶を甘噛みした 「伊織……伊織……愛してる…」 愛してるから不安になるのだ 愛してる人を満足させたい…… その想いだけで…… 何だって出来る 「………伊織……動いて…… オレの体躯で感じて……」 オレで満足して…… オレだけを愛して…… 康太の願いだった 康太の想いだった 「……康太……康太……愛してます…」 榊原の生まれた日 愛が生まれた日 愛する人が生まれてくれたから出逢えた日 奇跡の様な日に感謝する 君が生まれた日に感謝する 特別な魔法のかかった一日 愛する人と過ごせる幸せを噛み締めた 「……伊織……奥……擦って……」 強請られ……快感に酔いしれて…… 愛を知る 君がこの世に生まれてくれたから……出逢えたんですよ 榊原はそう言い康太に口吻た 遥か昔から愛する人は唯一人 青龍しか愛せなかった 青龍しか欲しくなかった 「青龍…青龍……愛してる……」 榊原の性器を搦み取り……籠絡して骨抜きにして…… こんなにも愛させて…… まだまだ愛して……愛が募る 「愛してます炎帝…… 遥か昔から……僕は君以外欲しくはありませんでした…」 光り輝く炎帝だけが欲しかった 生涯隠し通させねばならぬと想っていた 未来永劫……言葉に出来ぬと想っていた 龍の自分を愛してくれる人なんていない…… そう想っていた 龍族でも……本来の姿を嫌悪する者はいる 種族が変われば……それは尚更強くなる 炎帝に好かれるなんて想っていなかった 誰もに好かれる炎帝を手に出来るなんて…… 想っていなかった 片想い…… 想うのは止められない 想うだけなら……自由だ 想いう心は知られる事はない そうして自分の心を隠す為に冷たく扱って来た 炎帝の瞳が涙で潤むのを見て……抱き締めたくて…… 仕方がなくなるのを隠して…… 冷たく突き放す 自己嫌悪しながら……役務を全うする 太陽の匂いがする炎帝を抱き締めたかった 抱き締めて欲望の限り… 愛したかった 炎帝以外のセックスは吐き出すだけの行為で…… 快感なんて感じなかった 炎帝は気にするが…… 康太は気にするが…… 気にする事など一つもないのだ 他を抱いても……虚しさしか残らない…… 欲しい存在が手に入らない……虚しさだけ 満足なんて出来ていない 康太しか…… 炎帝しか…… 感じないのだから…… 「君しか欲情しません…… 僕は君だけしか欲しくありません…」 「………伊織……伊織……」 「……康太……僕の康太……」 夢中になり求める 余裕もなく求める 無くしたら……死んでしまう…… 無くしたら……生きていけない 「………伊織………伊織……愛してる…」 康太は魘された様に呟いた 榊原は康太を抱き締め、抽挿を再会した 激しく康太を突き上げて掻き回す 康太は榊原の背中に縋り着き……快感に酔い痴れた 榊原の生まれた日 愛に満ちた時間を送る 愛し合い 一つに繋がり…… 同じ時間を刻む…… 共に…… この命の尽きる瞬間まで…… 願いにも似た想いを込めて抱き締める 榊原のぬくもりが康太を優しく包む こんなに愛する男は…… 二度と出ては来ない 空っぽの炎帝を埋めれる存在は…… 二度と出ては来ない…… 創られし傀儡を愛してくれる存在なんて……いない 康太は榊原の唇に執拗な接吻を送った 榊原はそれを受けて康太を強く抱き締めた 康太の意識がなくなるまで貪り…… 意識を手放しても……抜けなかった 【愛が続いてく】 重い……… ぺちゃぺちゃ触るのは誰? 何なんだ? 康太は目を醒ました 目を醒ますとそこには……… 流生が康太の顔を触っていた 「かぁちゃ、ねんね…」 起こす為か……ぺちゃぺちゃと康太の顔を撫でていた 「流生……」 康太が名前を呼ぶと流生は嬉しそうに抱き着いて来た 「かぁちゃ!」 翔も康太を呼ぶ 「翔、どうした?」 「かぁちゃ、ポンポンちゅいた」 「なら飯食いに下に行こうな」 康太は翔を撫でた 「かぁちゃ、ポンポンいたいの?」 太陽(ひなた)が自分のお腹をポンポンと叩いて聞いて来た 「痛くねぇかんな だから大丈夫だ!」 「かぁちゃ…びょーき?」 大空(かなた)が涙目で聞いて来た 「違う……父ちゃんのせいだ気にすんな!」 「とーちゃ、わりゅいやつ?」 「違ぇよ!ちとな疲れさせられたんだよ」 康太が笑うと大空は頬にチュッとした 「かぁちゃ……ちんじゃう?」 音弥が泣きながら聞いて来た 「死なねぇよ! おめぇらが大きくなられねぇと死んでも死に切れねぇよ」 康太は5人の子供を抱き締めた 可愛い我が子だ 血は繋がってはいないが…… 飛鳥井康太の子として生きている子たちだ 「かぁちゃ、ちゅき」 流生がキスすると、大空が 「じゅるい……」 と大空も康太にキスした 太陽も「ぼきゅも…」と康太にキスして 翔も音弥も負けすに康太にチュッとした 康太は笑いながら…… あんでベッドにいんだよ と困った 素っ裸だったから…… 榊原が笑いながら寝室に顔を出した 「起きましたか?奥さん」 榊原はそう言い、康太の背中にキスした 「……ゃ……伊織……ゃめ……」 一晩中抱かれた体躯は、ちょっとの刺激でも……感じてしまう 「あんで……流生達がいんだよ?」 「我が子でしょう? 君と僕との子供ですよ?」 血は繋がってはいないが、康太が「かぁちゃ」で榊原が「とぅちゃ」だった 「とぅちゃ」 彼方が榊原に腕を伸ばした 榊原は大空を抱き上げた 「大空、重くなりましたね」 「ちょだった」 その言いぐさに榊原は笑った この5人は仲の良い時は、ベターッと仲良しだが…… 頑固な芯を曲げない性格は親譲りで、言い出したら聞かない それが原因で喧嘩をする時もあった 5人は兄弟だった 兄弟のピンチには助け合って生きていた いい子に育ってると康太は想っていた 何時か……… 真実を知ったなら…… 恨む時は来るかも知れない それでも、この世で、子供達の親は自分達だけだった 流生が康太にチューブを渡した 「あげりゅ」 貰って見てみると……… 虫刺されのクリームだった 「………流生……あんだよこれは?」 「かぁちゃ、かゆかゆ…」 康太のキスマークが虫刺されと想った流生なりの…… 思いやりだった 流生は薬を塗るゼスチャーを、していた かぁちゃ、ペタペタ 薬を塗れと流生が訴えた 「かぁちゃ、かゆかゆ」 康太は顔を真っ赤にして榊原を睨み付けた 榊原は困った顔して…… 「流生、とぅちゃが後で塗っておきますね!」 と言って抱き上げた 「とぅちゃ」 流生は榊原に抱き着いた 抱き締めたお尻付近の手が……ぬくぬくに温かくなった 「……流生……しーしちゃいましたね…」 「とぅちゃ……ちーでた」 榊原は流生を寝かせるとオムツを取りに行った そして手早くオムツを替えると、服を直した 「ほら、スッキリしましたね」 榊原は笑って康太に渡した 「………伊織……」 「何ですか?」 「……当分しねぇかんな!」 「え?……何でですか?」 「せめて服を着せやがれ!」 かゆかゆの体躯を見せていたくないのだ…… 榊原は笑って康太の服を出した 総て榊原の手で着せて行くと…… 「かぁちゃもいっちょ」 と流生が嬉しそうに言った 悪意はない流生の言葉だが…… 康太にはキツい一撃だった 「もぉ良い……自分でやる……」 「気にしなくて良いんですよ?」 「オレは気にする!」 榊原は笑いながら康太の服を着せた 康太は抵抗しつつも…… 榊原に服を着せられていた 服を着て立ち上がると音弥が抱き着いて来た 翔も康太に抱き着いて来た 「かぁちゃ、おにゃかちゅいた」 音弥が言うと翔も 「おにゃかぺこたん」 と言った 「うし!飯食いに行くとするか!」 榊原は太陽と大空、流生を抱き上げて寝室を出て行った 寝室を出ると一生が顔を出し、康太の抱き上げてる音弥と翔を抱き上げた 慎一も顔を出して榊原の太陽と大空を貰い受けた 榊原は寝室に鍵を掛けると部屋を出て行った キッチンに行くと和希と和真が翔達の席を用意した 北斗が翔達の食事の用意をする 皆、協力し合い、日々を過ごしていた 流生が一生に 「かじゅき、かゆかゆぬった」 とニコッと笑って報告した 康太は一生を睨み付けた 「おめぇかよ!流生に虫刺されのクリーム渡したのは!」 康太は怒っていた 一生は苦笑して 「かゆかゆなの……って言われたんだよ かぁちゃ、かゆかゆなの って泣きそうな顔で言われたらな……キスマークとは言えなかった……」 康太は榊原を睨み付けた 顔を真っ赤にして睨んでも迫力はない 榊原は康太の頬に口吻て…… 「ごめね……愛してますよ、奥さん」 と言った ご機嫌ななめな妻のご機嫌を取るのは、至難の業かも知れない でも、そこは榊原 伊織 なし崩して忘れさせるのは得意だった 「とぅちゃ、ぷちん、たべりゅ」 流生のプリン好きは母親譲りだった 「かぁちゃとぷちん」 何でも一緒が楽しい年頃だった 慎一は子供達の前にプリンを出して、康太の前にもプリンを置いた 流生が「とぅちゃは?」と問い掛ける 「とぅちゃは美味しそうに食べるのを見るのが好きなんですよ」 と切り抜けた 太陽が自分のプリンを少しすくって榊原にあ~んと差し出した 榊原はスプーンのプリンを食べた 本当は甘いのは嫌いだけど…… 我が子がくれるなら食べる 榊原の愛だった 我が子の為ならば……… この命……惜しみなく擲って護る 親としての覚悟だった 来年も 再来年も…… 十年後も…… 二十年後も…… 僕達は君達を見守っています この命の続く限り…… 僕は妻と子供を護ります 榊原は楽しそうに笑っていた 瑛太が瑛智を抱き上げて来ると、康太に渡した 康太は瑛智を渡されて 「……重っ……」とボヤいだ 「本当にね……肩が凝ります まだ仕事の方が楽です」 瑛太が言うと康太は苦笑した 「瑛兄の子やんか」 「君が育てなさい どの子も君の子供で良いです」 「………オレにはもう5人もいるもんよー」 「一人増えても変わらないでしょ?」 「瑛兄……」 「私は子育て向きではないのです」 「十分子煩悩だと思うけど?」 「そうですか? 和希、和真、北斗、お手伝いですか? 何か欲しいのはないですか?」 「瑛兄さん、ジバにゃん買って貰ったし、ないよ」 和希がニコニコとそう答えた 「ジバにゃん……買ったのかよ?」 甘いんだから……と康太が呆れた 和馬が「ボクはコマさん買って貰ったよ」と康太に教えた 北斗が「僕はコマジロー買って貰ったよ」と次々に暴露された 瑛太はお手上げをした 「………甘い叔父で済みませんでした…」 慎一は笑っていた 大切にされているのだ 飛鳥井の家族が子供達に適度に甘く可愛がってくれている 本当の有り難い事だった 瑛太は北斗を持ち上げて 「足のリハビリ行ってますか?」 と問い掛けた 「うん!瑛兄さん、少しは上手く歩ける様になったよ」 「無理したらダメですよ」 「うん!瑛兄さんありがとう!好き」 そう言い北斗は瑛太の頬にキスした 瑛太は笑っていた 京香はその横で笑っていた 清隆と玲香も源右衛門は、そんな家族の光景を見守っていた 飛鳥井の家族を見守っていた 「かぁちゃ、ちゅき」 流生が康太に抱き着くと、康太は笑って流生を持ち上げた 「流生、オレも伊織の次に大好きだぞ」 流生の頬にキスを落とした 「かぁちゃ、かゆかゆない?」 「もぉかゆくない! ありがとうな流生」 優しい子に育っていた 優しい思いやりのある子になって康太は嬉しかった 「かじゅ…ちーでた」 何故か……オムツになると一生に訴える 「またかよ流生! おめぇ、ミルク禁止な」 一生は流生をヒョイと持つと 手慣れた手付きで一生はオムツを替えた じっとしてない子供に手を焼きつつ、オムツを替えて服を直した オムツを捨てて手を洗いに行く一生に流生は抱き着いた 一生は流生を抱き上げたまま、手を洗いに行った 音弥はまた寝ていた すやすや音弥は何時も寝ている 「おい、音弥……また寝てるのかよ?」 音弥は手のかからない子供だった 我が儘も言わないし、何時も寝てる お腹が減ったら指を舐めて我慢する 見かねて誰かがミルクを飲ませるのが日常だった 大空と太陽は仲良く玩具で遊んで、翔は玲香に甘えて寝ていた それぞれ個性的な子供達だった 康太は翔達がある程度は大きくなるでは生きていたい…… と想っていた どんな大人になる? どんな恋をする? 幸せにな それしか望んでねぇからな…… 康太の愛が続いて行く 飛鳥井康太の子供達が明日の飛鳥井をもり立てて生きていく 子供達に渡すまでは…… 絶対に揺るがない飛鳥井を築かねば…… 我が子に託して明日へと続いて行く 何百年先も…… 続いて行く そんな明日を遺す為に…… 康太は闘いって行かねば…… 康太は榊原を見た 榊原も同じ気持ちでいた 「来年も一緒に祝おうな……」 「ええ。皆で祝って下さい」 「伊織……愛してる」 「僕も愛してます奥さん」 榊原は康太を引き寄せた 康太は榊原の胸に顔を埋めて…… 瞳を瞑った ━━━━━━━END 2014.11.11 .*・♥゚Happy Birthday ♬+°・♥*.伊織

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