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第9話 聖夜 2014・12・24
家族で迎えるXmas
サンタとぅちゃと蒼い鼻のトナカイかぁちゃとで迎えるXmas
沢山の幸せが詰まっていた
クリスマス当日
毎年恒例、井筒屋にチキンを買いに逝く
「準備は良いかよ?」
康太が聞くと
翔、流生、音弥、太陽、大空は頷いた
瞳を輝かせ、闘志に満ちて
「うち!いくじょ!」
流生がかけ声をあげた
翔、音弥、太陽、大空は手を差し出し、「お!」と円陣を組んだ
一生はそれを見て……
「………気合い入りすぎでっしゃろ!」
とボヤいた
「目指すは井筒屋のチキンだ!」
康太はメラメラ燃えていた
子供達も「「「「「おー!」」」」」と燃えていた
玄関をあけると火蓋は切って落とされた
流生は駆ける
康太も駆ける
音弥は……歩く
太陽と大空は一列に交通ルールは守っていた
翔はよそ見ばかりして……聡一郎に掴まれていた
駆けて行くかぁちゃの後を流生が着いて行く
………でも追い着けない
流生は泣き出した
康太は流生を抱き上げると、走り出した
音弥が「じゅるい……」と慎一に手を伸ばした
慎一は苦笑して音弥を抱き上げた
「康太!走ると転けますよ!」
榊原が呼びかけるけど……
聞こえていない
太陽と大空はキャッキャッと笑いながら歩いていた
何でもかぁちゃの真似をしたい流生は何時も かぁちゃの後を追う
「かぁちゃ!いじゅちゅや」
「おう!今年も井筒屋のチキンだよな!」
「お-!」
榊原は康太の後を追った
転んだら……流生ごと……怪我するから……
榊原は康太の手から流生を取り上げた
康太は少しだけ拗ねた顔を榊原に向けた
そして走り出した
もうじき井筒屋だ!
康太はラストスパートを上げた
そして………
康太は転けた
ベシャッ……
と康太は倒れた
榊原は流生を一生に預けて康太の処へ飛んで行った
「康太!大丈夫ですか!」
康太は手を払っていた
膝から……血が出ていた
手も擦りむいて……血が出ていた
「大丈夫かよ?康太?」
「……無念だ……目の前に井筒屋があるのに……」
う~
う~
う~
康太は唸った
一生は康太を背中に背負った
「還ったら慎一が手当てしてくれる!」
う~
う~
う~
う~
康太は悔しそうに唸っていた
一生の首に腕を回して……
ペロッと耳朶を舐めた
「うわぁ!危険だわ……この子…」
一生はボヤいた
「かぁちゃ!」
流生は康太に抱き着いた
「流生、うし!行くぜ!」
康太は一生の背中から下りると、井筒屋のドアを開けた
「おばちゃん!」
「おばたん!」
親子でバターンと扉を開けて……叫ぶ
「あら、康太ちゃんと流生ちゃん!」
おばちゃんは二人を見て笑顔で名を呼んだ
「おばちゃん!丸焼きチキン!」
「まりゅまりゅ!」
「取ってあるわよ!大丈夫よ!」
おばちゃんは飛鳥井の家族の分を確保してくれていた
榊原は支払いを済ませて、荷物を受け取る
……………さぁ還ろうか……
と想ったら……
惣菜のショーケースの前に……
康太と子供達が並んでいた
「コロッケ……上手そうだな…」
康太が呟く
ショーケースの前に……まるで不良の様に……座り込んで……
惣菜を物色する
子供達も真似して……同じポーズをしていた
「きょ……ろ」
コロッケと言えない流生はかぁちゃと同じ様にコロッケを見ていた
太陽、大空、音弥、翔……全員……ショーケースの前を占拠した
「………買ってあげます……」
榊原が言うと一斉に榊原を見た
「本当か!」
瞳を輝かせていた
ヤンキー座りする親子に……
榊原は「コロッケを6個」と注文をした
「一生達も食べますか?」
「…………コロッケ?
俺は要らねぇ…胸焼けすんぞ」
一生が言うと榊原は納得した
聡一郎は「……今から脂っこいの食べたら……夜のチキン食べれません……」とボヤいた
榊原はコロッケを袋に入れて貰い、一人ずつ渡すと
美味しそうにコロッケを頬張っていた
チキンを買って飛鳥井の家に帰る
康太は蒼い鼻のトナカイの準備に余念がなかった
蒼い鼻で、トナカイの耳付きのピンクの帽子
飛鳥井の家のトナカイは……
アニメの世界のトナカイだった
サンタは普通の衣装なのに……
トナカイは食いしん坊の蒼い鼻のトナカイなのだ
「奥さん、似合ってますね…
君と暮らし始めて…3回目のXmasですね…」
「伊織……子持ちになって……ごめん…」
「僕達の可愛い子供です
ずっと二人で育てて行きましょうね」
「……伊織……」
「愛してます康太……
きみと出逢わねば……僕はまだ孤独な日々を過ごしていたかも知れません……
父さんや母さん……兄さん達とも距離を取ったままだったでしょ……」
「……伊織……」
榊原は康太を抱き締めた
「……康太…愛してます…」
「オレも愛してる伊織…」
榊原は康太を強く抱き締めて……
口吻た
「……おい……キスしてる暇なんてねぇぞ!」
一生が準備が出来たかと見に来て……
ラブラブの2人に……苦言を呈した
「一生、お待たせ!」
康太はニカッと笑った
「子供のプレゼントは用意したのかよ?」
一生が問い掛けると
「プレゼントはお菓子な!
少し前に玩具を買いに行ったかんな!
…………だからお菓子で良い」
康太は暗い顔をした
一生は榊原を見た
「………音弥が……何も欲しがらないのです……」
と榊原は苦しそうに言った
「……音弥は……未熟児だったからな……家に来ても寝てばかりだったし……少しだけ理解出来てないだけだ……
あの子は賢いし、空気は読んでる……も少ししたら皆と同じ様に物欲も出来て来るさ」
一生は落ち込む康太を励まそうと必死だった
「康太、子供や皆が待ってますよ!」
榊原は康太を抱き締めた
一生は「和希や和真、北斗もお菓子か?」と問い掛けた
「違いますよ
あの三人には慎一サンタが夜中に枕元に置きます」
「……そっか…」
「永遠は?」
「永遠はゲームです、瑛智は……まだミルクですよ?」
「瑛智は……一歳前だもんな…」
「………美智留もだよな?」
「ええ……」
一生は康太と榊原と共に、応接間へ向かった
応接間へ行くと飛鳥井の家族も榊原の家族も揃っていた
音弥は青っ鼻のトナカイに抱き着いてクンクン匂いを嗅いだ
そして「かぁちゃ!」と喜んだ
クンクンと匂いを嗅いで……
かぁちゃの香りを鼻にインプットしているのか?
直ぐにかぁちゃと気付かれて……康太は唇を尖らせた
「解んねぇと想ったのによぉ…」
いぢける康太は可愛かった
榊原は妻を抱き寄せて口吻を落とした
「いぢけてないで、Xmasですよ!」
「解ってんよ伊織…」
気を取り直して康太は
「メリークリスマス!」
と大声を上げた
「……これってさサンタが言わねぇか?」
「うちは君が言うのです」
榊原は笑顔で誤魔化し、クラッカーを渡した
康太はクラッカーの紐を引いた
バァァォァン!と言う音と共に綺麗な紙テープが飛ぶと、子供達はそれを見ていた
「康太、ローソク消して…」
榊原はローソクを灯すと、電気を消した
康太は子ども達と一緒に
「せーの!で、ふぅーするかんな!」
と言い、子ども達と一緒にローソクを吹き消した
子ども達は必死に息を吹きかけた
ローソクが消えると榊原は電気を点けた
「MerryChristmas」
榊原はそう言い康太に口吻た
キラキラの瞳で流生が、かぁちゃに
「きぇーき!」と言った
太陽も大空も
「「たべゆ!」」と催促し
音弥はケーキの上の生クリームを舐めようとしていた
榊原は苦笑してケーキを切り分けた
翔は最初からケーキを食べる気はなくて……
緑茶をズスッと啜っていた
康太はそれを見ていて……
「おい!」と翔を呼んだ
額にピキッと怒りマークを付けていた
「オツムしてる奴が緑茶なんて飲むな!」
完全に言い掛かりだった
「ほれ!翔!ケーキだせ!」
翔は瑛太の背中に隠れて逃げた
「ほほう!翔は瑛兄にケーキをやるって言ってるのか?」
瑛太は……甘いのは苦手だった
「………康太……兄はケーキは要りません……」
「なら背中に隠れてる翔を寄越せよ!」
瑛太は仕方なく翔を掴んで……
康太に渡した
康太は翔を渡して貰い抱き上げた
「翔、ケーキ食うぜ!」
「……ちらない!」
要らない……と翔は暴れた
「オツムしてる奴は沢庵なんて食うな!」
オレだって食ってねぇのに……
康太は唇を尖らせた
清四郎が翔を抱き上げた
「康太、無理強いはダメですよ?」
「……だって…」
オムツしてるのに……沢庵食べて……緑茶飲んでるし……
と康太は拗ねて清四郎に訴えた
ジナル二次創作
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聖夜 短編集
第2章 聖夜 2014・12・24
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流生や音弥、太陽と大空はケーキを食べまくっていた
口も手も……生クリームでベトベトにして一心不乱に食べていた
「………かな……おめぇ……顔から突っ込んで食ってねぇかよ?」
と言う程の……惨状だった
「おぃちぃね!」
スプーンを咥えてニコッと笑う姿は……
天使の様に愛らしかった
「おぃちぃな!」
康太はそう言いケーキを食べた
康太の体調は……沢庵を封印される程に悪かった
これ以上悪化するなら入院は避けられなかった
それでも家族で年末年始は……迎えたいと……必死に耐えていた
康太は少しずつケーキを食べていた
子供達は、ケーキを食べ終わると榊原にお口や手を綺麗に拭いて貰い
着替えさせて貰った
綺麗になると康太の前に子供達は並んだ
流生が「かぁちゃ、とぅちゃ」と言うと
翔が「めちぃくりゅちゅまちゅ!」と何とか言った
音弥が「らぃちゅきにゃ、かぁちゃ、とぅちゃ」と踏ん張って言って
太陽が「きょれを」
大空が「あげりゅ」
と言い
子供達が全員で折り紙で作った花を持って
康太に差し出した
慎一は子供達と緻密に打ち合わせてして、台詞も決めて何度も練習したのだった
手には蒼い花とピンクの花を持っていた
折り紙を覚えた康太の子達が必死に覚えて作った花だった
かぁちゃにピンクのお花を
渡した
とぅちゃに蒼いお花
渡した
康太は我が子から折り紙で出来たお花を貰った
上手くは出来てはいない
だが、我が子が自分の為に作ってくれたお花だった
康太はお花を胸に抱き締めて……
泣いた
「……ありがとう…」
我が子を抱き締めて…
康太は泣いた
榊原も我が子達から蒼いお花を貰い
お花ごと康太を抱き締めて泣いた
「……康太……我が子からのプレゼントです……」
「……伊織……」
康太は言葉にならなかった
流生は康太に抱き着いた
「かぁちゃ、にゃかにゃいで…」
康太の涙を拭ってくれる……
優しい子に……育った
翔も音弥も太陽も大空も、ソファーによじ登り
泣いてるかぁちゃの傍に行った
「かぁちゃ……」甘えん坊の音弥はかぁちゃが泣くと自分も泣いていた
太陽と大空は互いを抱き締めて……耐えていた
「きゃな……」
「ちな……」
互いの名を呼び耐えていると、音弥が二人を抱き締めた
「おとたん……いる」
「「おとたん…」」
太陽と大空は音弥を抱き締めて泣いた
翔が3人の頭を撫でていた
流生が皆を見ていた
「りゅーちゃ…」
太陽が流生の名を呼ぶと
人懐っこい顔をして流生は笑った
「らいじょうぶ!みんにゃいっちょ!」
5人は何時も力を合わせて、乗り切って行く
これからも……
ずっと5人で力を合わせて乗り切って行ってくれ……
康太は願う
真矢は翔を抱き上げて
「翔、煎餅よ」
と煎餅を渡した
翔の好きなお菓子は渋めの煎餅
噛めないから吸っているのだ
翔は煎餅を貰って上機嫌で、煎餅を吸っていた
清四郎は流生を持ち上げて
「ほら流生、飲みなさい」
お子様のシャンパンを渡した
イチゴ味のシャンパンを流生は舐めていた
玲香は太陽を抱き上げて
「ほら食べるがよい」
とマシュマロを渡した
マシュマロに目がない太陽はマシュマロを頬張っていた
瑛太は音弥を抱き上げて膝の上に乗せた
「おとたん、好きでしょ?」
音弥の好きなタマゴボーロを手に渡した
音弥はタマゴボーロを食べていた
清隆は大空を抱き上げた
「大空、君の好きなラムネです」
と言い大空にラムネを食べさせた
皆、子供の好みを熟知していて、喜ぶモノを与えていた
康太はそんな家族を見ていた
心に刻んで
今 を生きていた
一生が子供達に
「もう寝る時間だぜ!…
と言うと流生が
「かぁちゃとねりゅ!」
と訴えた
翔も「かぁちゃ、いっちょ!」
と言って康太に抱き着いた
音弥も太陽、大空も康太に抱き着き
音弥が「いっちょ」
太陽が「ねんね」
大空が「ちゅるの!」
と訴えられた
一緒に寝るまでは離れる気はない……
とばかりに……かぁちゃに抱き着く子供を見て……
榊原は恋人の時間が……想うが
諦めるしかなかった
夜も更け
子ども達も眠りに着こうとしていた
子供達は「かぁちゃとねりゅ」
と、やっぱり言い続けたから…
榊原は子供達を寝室のベッドの上に寝かせた
大人しく子供達と眠る
今年のXmasは……
子供達に押し切られて……
甘い恋人の時間は……
持てなかった
京香は気にして
「子供は見るから置いてゆくとよい」と言ってくれた
玲香も榊原を想い
「子供達を見る手は沢山ある
置いていけばよい」
と言ってくれたが……
子供達が康太と離れなかった
仕方なく子供達をベッドに寝かせた
子供達はご機嫌で、とぅちゃとかぁちゃのぬくもりに触れて……眠りに着いた
榊原は康太を抱き締めて……
「………恋人達の時間は……なくなりましたね」
と淋しそうに呟いた
「………伊織……ごめん…」
榊原は背後から康太を抱き締めて……
首筋に唇を寄せた
熱く滾る股間を康太に押し付けて……
乳首を弄った
「……ぁん……伊織……子供達……」
「父さんと母さんは、こうして繋がり君達を作ったんですよ……と言います」
「……伊織……ダメ……」
榊原の指が執拗に……
お尻の割れ目を撫でる
時折指が秘孔に触れて……
康太は堪らない気分になった
「……伊織……ぁっ……ゃ……」
康太の唇に指が挿し込まれた
康太は榊原の指を舐めた
その指は康太の双丘の間に潜り込み……秘孔に挿し込まれた
「……伊織……掻き回さないてぇ……」
訴えるのに……榊原は聞かなかった
康太の中を掻き回して……
イイ場所を擦って責めた
「……伊織……子供達が起きたら……困る……」
「……僕は我慢出来ません…」
クチュ……グチュグチュ…
と布団の中から卑猥な音が響いた
榊原は先走りで濡れた性器を康太の秘孔に擦り付けていた
時々……入りそうになる………のに……
抜けて出て行く……
康太は秘孔を締め付け……
榊原を搦め取ろうとするが……
スルッと抜けて出て行ってしまう
「……入りそうですね……」
自分の性器を握り……
康太の秘孔に埋める
亀頭はすんなり入って……待ち構えていた腸壁が…
榊原を搦め取ろうと蠢く………なのに……
ツルンッと抜けて……
モノ足らない秘孔が戦慄いていた
「伊織……焦らすな……あぁっ…」
康太は榊原を求めた
だが榊原は
「子供が寝てるからダメなんでしょ?」
と焦らした
「……なら……勝手にイク……」
康太は自分の性器を握り締めた
その手を榊原が掴んで離した
「奥さん……一人だけでイク気ですか?」
焦らされて……康太は泣き出した
榊原は少しイジメ過ぎたか……と優しく抱き締めた
「触るな……もぉいい…」
「欲しくないんですか?」
康太はそっぽを向いた
「……要らない……」
「康太……ごめんね……」
榊原は康太に口吻た
優しく口腔を犯す様に口吻されて……
体躯の力を抜いた
「欲しい?」
榊原が聞くと、康太は頷いた
榊原は布団を捲ると、康太の脚を抱えた
康太は榊原の腰に脚を巻き付け……
誘った
榊原はピクピク待ち構えている秘孔に……挿入した
ゆっくりと康太の中へ挿れた
根元まで挿し込み、息を着く頃には止まれなくなっていた
激しく腰を抽挿して接吻した
「……んっ……んんっ……」
康太の喘ぎが接吻に呑み込まれた
「……康太……イキそうです……」
「…あぁっ……伊織……オレも……イク……あぁぁ……」
二人は同時に……射精した
それでも止まれずに夢中に互いを求め合った
ベッドはかなり揺れて……
子ども達が……
目を醒ましても……
それは仕方がなかった
康太は意識を飛ばして気絶した
榊原は康太を抱き上げて浴室に向かった
中も外も康太を洗って、浴室から出ると……
子ども達が起きてはしゃいでいた
榊原は康太をソファーに下ろすと、シーツを変えた
そしてキャッキャと喜ぶ子ども達をベッドに押し込めた
榊原と康太はベッドに入り込み……眠りに落ちた
翌朝、康太は重い体躯に服を着て
子ども達と共にキッチンに向かった
榊原が子ども達と康太の食事の準備をする
一生は、子ども達にご飯を食べさせていた
康太は気怠げに朝食を食べていた
瑛太や清隆、玲香や清四郎、真矢に源右衛門も朝食を取っていた
一生は「よく眠れたかよ?」
と尋ねた
流生は一生に
「かぁちゃ……あんあんいっちぇた……」
と報告した
………聞いた途端……
康太は朝食を吹き出した
真っ赤な顔して……
康太は榊原を睨み付けた
一生は………
……子供の前で犯ったんですか……
と恐るべし榊原……と想った
榊原は困った顔をした
翔も「かぁちゃ……くるちちょぉだった……」と報告した
もぉ真っ赤な康太は食事を辞めた
「……もぉ、伊織とは一緒に寝ねぇ!」
康太はそう言いキッチンを出て行った
榊原は康太を追ってキッチンを出て行った
残された一生達は……
どうせぇいうの??
と心の中で叫んだ
子供は無邪気だが……
突拍子もなく真実を言う時もあるのを……
忘れてはいけなかった
榊原は康太を追って寝室へと走った
康太はベッドの上に座っていた
榊原は康太を抱き締めた
「ごめんね……康太
僕が我慢すれば……良かったんです…」
「……伊織……違う…
伊織が悪い訳じゃねぇ…」
「………康太……愛してます…」
「……伊織……オレも愛してる…」
「……子供達の前では……もうしません……」
まさか……見てたとは……
子供達は案外侮れない……
「……恥ずかしい……伊織……
もぉ顔合わせられない……」
康太は真っ赤な顔をしていた
部屋がノックされ
榊原は「開いてます」と言った
清四郎と真矢が、康太を心配してやって来たのだ
真矢は康太を抱き締めた
「康太……大丈夫ですか?」
「……真矢さん……」
「気にしなくて良いのです
貴方達は夫婦なのですからね…」
夫婦なら当たり前だと真矢は慰めた
清四郎も康太を抱き締めて
「……康太……伊織が暴走したのでしょ?
……伊織……時には我慢もしなさい!」
息子を怒った
「父さん……すみませんでした」
「康太、食事してないでしょ?
さぁ、食べに行きますよ」
真矢は康太の手を引っ張って立ち上がらせた
「……すみません……吹き出して……食事を台無しにしました…」
「気にしなくて大丈夫
慎一が片付けてくれてるわ」
真矢はそう言いキッチンに康太を連れて行った
キッチンには子供達の姿もなく……
家族の姿もなかった
静に食事を終えると、キッチンの扉から……
流生が覗いているのが見えた
「流生……どうしたよ?」
康太が声を掛けると流生は泣き出した
「おいで!」
笑って言うと流生は走って康太に抱き着いた
「かぁちゃ……りゅーわりゅいこ?」
「違う、良い子だ流生は」
「ちゅき?」
「大好きだぞ!」
康太がそう言うと流生は康太に抱き着いて、泣いた
それを見ていた子供達も康太の傍に走って行った
「とぅちゃ…」
榊原の足に翔がよじ登る
榊原は翔を抱き上げた
「きゃけゆ……きぇぃき……たべゆから……」
翔は泣いていた
「翔……泣かなくても大丈夫ですよ」
真矢と清四郎が太陽と大空と音弥を抱き上げ
涙を拭った
「りゅーちゃ……ちらい?」
「大好きだぞ流生」
流生は泣きながら嬉しそうに笑った
クリスマスイブの翌日
子供達と過ごす為に休暇を取った
子供達が疲れて眠りにつくまで……
遊んだ日だった
「……コイツ等が大きくなるまで……いてぇな……」
康太は眠った我が子を胸に抱き…呟いた
「いられますよ…
大きくなるまで……頑張らないとね」
「……うん……」
「この子達の成人式までは……いたいですね…」
「………無理かな……」
「僕は諦めていません……
君と何時までも……それしか願っていません」
康太は榊原の肩にもたれ掛かった
ずっと……
一緒にいましょう……
榊原と康太は我が子を抱き締めた……
かぁちゃ らいちゅき
2014.12.24 Merry Christmas
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