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第30話 愛すべき君の日

2月1日 この日 榊原は朝からご機嫌でキッチンに立っていた 今日は愛する康太の産まれたの日 どこぞの誰かの誕生日じゃなく 愛する愛する康太の産まれた日 愛する康太の誕生日を自分が祝わずしてどうする! 康太の誕生日を祝わねば! 榊原は康太の好物を作っていた 勿論 ケーキも手作りだった 慎一いわく 『‥‥あの…すみません……これはウェディングケーキですか?』 と尋ねたくなるケーキを製作中だった 「……あぁ……時間が足りません…」 一生は『そりゃ……そうだろ?』と想う 何段積み上げれば良いのよ? そう想っても口には出さない 少し苛つく榊原に 「カルシウム足りてる?」と一生は問い掛けた ギロッと睨まれて…… 一生は逃げ出した 一生は応接間へと向かった 応接間には康太がPCに向かって何やらやっていた 「何やってるのよ?」 「ん?……」 康太はん?とは言うが答えはしなかった 一生はPCを覗き込んだ ページ総て英語で一生は見るのを諦めた 康太は一生には目もくれず、ひたすら何やらやっていた 一生は自分の部屋へと向かった 今日は康太の誕生日だから……おめでとう一番に言いたかったのに…… 夜には親しい人が来て誕生日を祝う だから……言いたかったのに…… 最近康太は何だか忙しそうだった 神楽のお家騒動は片付いた筈なのにな 何だろ?と首をかしげた すると背後から「何やってるんです?」と声が掛かった 振り向くと力哉だった 一生は力哉を引き寄せて口吻けた 「一生、僕会社に行かなきゃ!」 「俺も後で顔出すから他の奴に口説かれてるんじゃねぇぞ!」 力哉は笑って 「何言ってるの」と一生の頬に口吻けを落と 慌ただしく会社に向かった 見送って廊下に顔を出すと聡一郎が悠太に 「行ってらっしゃい」とキスをしている所だった それを偶然目撃した ニッコリと笑って悠太を送り出し、一生を見ると何も言わずに部屋へと入って行った 「聡一郎?」 一生が呼ぶがドアは開かなかった 一生は聡一郎の部屋の目の前に立ちながら、ラインを送った 「どうしたのよ?」 そう書き込むと聡一郎は 『何で君がいるんですか?…恥ずかしい!』 と返ってきた 聡一郎はドアの前で真っ赤な顔でラインをしていた 「照れてたのか……」 『悪いですか? 放っておいて下さい!』 と返って来たなり、不通になった 一生は慎一の所へ向かった 「慎一、何か手伝うか?」 「今は殺気立ってるので近付かない方が賢明です?」 そう言い慎一も何やら忙しそうだった 榊原は殺気立って忙しく動き回っていた 目つきがヤバい なので近付くのは止めた 一生は応接間へと向かった すると康太はコオとイオリとあずきと遊んでいた 一生は康太の横に座ると 「何かあったのか?」と尋ねた 「赤蠍のPCが鯖落ちしてな どうもネットテロじゃないかって円城寺が気にしてたからな システムを見直していた」 「ネットテロだったのか? アノニマス……とかか?」 「………そいつ達じゃねぇ 何かの目的のあるサイバー攻撃だろ?」 「あんで、それが解る?」 「アニノマスは自分達の証明を残す 赤蠍には証明はなかった だが赤蠍にはテロ対策はしてある筈なのにな…… ペンタゴンとはいかなくても、要塞の中にメインは置いてある」 「メインが攻撃されたのか?」 「外部の攻撃で同じ時間に世界各国からアクセスを集中させたから今回はサーバーダウンした まぁ……何にしてもサイバー攻撃の標的になってるって事だからな、今調べさせてる」 「………面倒な事になってるな」 「誕生日に仕事してやったんだ その分徴収はするけどな!」 康太はそう言い笑った 聡一郎が応接間に入って来ると印刷した紙を渡した 「追える所までサポートして貰い追跡しました」 康太は紙に目を通し考え込んだ 「………赤蠍はこの国と取引あるのかよ?」 「………それは解りません」 康太は考え込んで、携帯を取り出した 「聡一郎、オレのPCにこれを転送しといてくれ」 「解りました、今やります」 聡一郎はそう言い応接間を出て行った 康太はまたしても「オレ」と言い電話をしていた よくもまぁ毎回「オレ」で通じるもんだと関心した 康太はPCに目をやり、やりとりをしていた 「あの国に圧力掛けるなら堂嶋正義を動かしといてやるよ!」 そう話して康太は応接間を出て行った 戻って来るかと想っていたら…… 康太は戻って来なかった キッチンに向かうと榊原もいなかった 「………旦那は?」 「康太が出掛けるというと一緒に出て行った」 「………そっか……面倒な事になってなきゃ良いけどな…」 「君はお留守番ですか?」 「みてぇだな……」 「相当慎重な事をするのですね」 「………あんだよ?それは……」 一生が拗ねて唇を尖らせると慎一は笑った 「そんなに拗ねるな 可愛いだけだぞ!」 慎一はそう言い弟の頭を撫でた 一生は恨みがましい瞳を向けた だが慎一は笑って取り合わなかった 一生は応接間に向かい、ソファーに座った 会社に顔を出すつもりだった だが、知らないうちに眠りに落ちて…… 意識を失った 「慎一、あんでこいつは爆眠なのよ?」 康太の声がする 「知りません…俺が戻ると寝てました」 応接間に顔を出すと一生は寝ていて、慎一は一生に毛布を掛けてやった 「ガキみてぇなツラして寝てるな」 「ガキみてぇなじゃなくガキなんですよ!」 聡一郎の声? …………ひでぇ事を言いやがる…… 「キスしたら起きるかな?」 「眠り姫……には美しさが足りませんよ」 榊原の声もした ひでぇな…… 一生はプリプリ怒った まるで夢見てるようだった 「なら僕がキスしてあげます」 「止めとけ聡一郎 お前がキスすると力哉が妬く」 「えー!僕……妬きませんよ」 力哉? 何で力哉?? 「でも本心は嫌だろ?」 「………聡一郎は綺麗だから……」 力哉が言うと聡一郎は爆笑した 「康太、僕綺麗だって! 聞きましたか?」 聡一郎は腹を抱えて笑った 力哉は「聡一郎は綺麗だよ」と言い募った 聡一郎は力哉を抱き締めてキスを落とした 「力哉は本当に可愛いな」 「聡一郎……」 聡一郎は力哉を抱き締めていた 康太は「伊織、ズボン脱がしてみるか?」と笑っていった 「いきなり脱がしますか?」 「ヌけば起きねぇか?」 「寝汚い子ですからね……どうですかね?」 「オレ、キスしてるから伊織はズボン脱がせよ」 なんというヤバい事を言うんだよ……この子は…… そう想ってると…… 唇に生暖かい感触がして…… 舌を挿し込まれた ん?ん?ん????……まぢかよ? 一生は目を醒ました 「………んんん……」 一生は喋れない程に……執拗な接吻を受けていた 康太はニヤッと笑って口を離してやった 「……なんて事するんだよ……」 榊原は笑って手の中のソレを扱いた 「ヌいてあげましょうか?」 「………止めなはれ旦那……」 一生は起きようとした だが康太にのし掛かられて身動き出来なかった 「………康太……退いてくれ……」 「いじけて、ふて寝かよ?」 「わりぃかよ?」 「ヌいてやろうか?」 「………止めてくれ……もう拗ねねぇから…」 「うし!もういじけるなよ!」 康太は一生の上から退いた ずり下ろされたらズボンを直しながら 「何処に行ってたのよ?」と問い掛けた 「一生!」 「あんだよ?」 「オレに言う事はねぇのかよ?」 「誕生日おめでとう」 「うし!こっちこい!」 康太は一生の手を引っ張るとソファーに座らせた 「もっと早く言え」 「朝一で言うつもりだったけどな……」 「オレが忙しかったからな」 「今日はもう良いのか?」 「誕生日だからな 皆に祝って貰いてぇからな」 この日は皆と過ごすと決めていた だから後は暇だと笑った 少し早く慎一は子供達を保育園へお迎えに向かった 夕方になると瑛太と清隆と玲香が定時で上がり帰って来た 清四朗や真矢も飛鳥井に来た 笙と明日菜は美智留と匠を腕に抱いて来た 音弥が真矢の傍へと近寄って来た 「ばぁたん」 真矢は目尻を下げて音弥を見た 「音弥、元気でしたか?」 音弥は股関節脱臼で入院していた 真矢はベッドに横たわる痛々しい音弥を見て涙した 変われるものなら変わってあげたい こんな小さい子が何故…… そればかり思った 「ばぁたん おとたん はちれりゅよ!」 音弥は真矢に報告した 真矢は信じられない瞳を音弥に向けた 「本当に?」 「ほんちょー!おとたん はちれりゅ!」 「………良かった……」 ずっと心配していた もしも……の事を考えて恐くなった 動きたい盛りの子に我慢ばかり強いるのは…… 見ているのは本当に辛かった 真矢は目尻を押さえた 「………良かった……本当に良かった……」 「おとたんにぇ うんろーきゃい でりゃれりゅ」 「ばぁたん見に行くからね」 音弥は手を上げて「あい!」と返事した 清四朗は真矢の肩をそっと抱き締めた 「……あなた……音弥が……」 超未熟児で産まれた 産まれて直ぐに母親を亡くし 過酷な誕生に……成長を祈った 兄弟仲良く…… それしか願ってはいなかった 流生が「おとたん ちゅわっちぇる!」と言い ソファーに座らせた 音弥はニコニコ笑っていた 太陽と大空も音弥の傍に来た 最近、本当に太陽は笙に、大空は榊原に似て来ていた 陽気な太陽と寡黙な大空 まるで笙と榊原だった ただ……違うのは、この二人は解り合っている 太陽も「ばぁたん」と呼んだ お腹を痛めた子だった 康太でなくば……託そうとは想いもしなかった 「ひな、どうしました?」 「ちな にぇ らんどちぇる ほちぃ」 「かにゃも らんどちぇる ほちぃ」 真矢は困った顔をした 「困りましたね 欲しいなら買ってあげますが……少し早いですね」 真矢は困った顔をした 清四朗は太陽と大空に 「何でランドセルが欲しいのですか?」と問い掛けた 「ちな おおちくなりちゃいの…… みんにゃ まもれりゅきゅらい おおちくなりちゃいの……」 と太陽が言うと大空も 「きゃにゃも おおちくなりちゃいの かじゅたんやかじゅま ほくちょ…… なんれも れきてりゅの……」 だから何でも出来ようになるにはランドセルが必要だと訴えた 皆を守りたいからランドセルが欲しい…… 真矢はその優しさに顔を覆って泣いた 清四朗は妻を抱き締めて…… 「ランドセルがあるから和希や和真や北斗が何でも出来る訳じゃないんですよ 彼等は……ランドセルを背負える年になったから…… 君達もランドセルを背負える年になれば何でも出来ます……兄弟や仲間を守れるようになります」 太陽は清四朗を見上げて 「ほんちょ?ちな……おおちくなれりゅ?」 「なれますよ 君達は本当に……成長が早く感じます 伊織や笙の子供時代……私はそんな話を彼等とした事がありません…… 彼等は何を想って……日々を過ごして来たのでしょう……時々、そう想う時があります 君達を見てると……そう想います」 清四朗は太陽と大空を強く……抱き締めた 我が子だった 真矢と清四朗の愛の結晶だった それを康太に託した 託して良かった こんな良い子に成長して…… 人を想える心が養われて成長している この子達は……きっと大きくなっても兄弟や仲間の心配をしながら成長を続けるのだろう…… 清四朗が想いに耽っていると、烈がハイハイして清四朗の足元に来た 「ばぶー」 そう言い清四朗に手を伸ばすと、清四朗は烈を抱き上げた 「………重い……」 思わず清四朗は呟いた 清四朗は烈を真矢に渡した 「あら……今の美智留よりも重いかしら?」 真矢はそう言い明日菜に烈を渡した 明日菜は烈を抱っこして 「本当に重い……」と夫の笙に烈を渡した 「太陽と大空のハイハイ当時もこんなに重くはなかったのに……」 笙は烈を抱っこして重さを実感していた 烈は瑛太を見付けると、瑛太に手を伸ばした 瑛太は烈を抱き上げた 笙は瑛太に「懐いてます?」と問い掛けた 「何故か烈は私がお気に入りみたいです」 そう言い瑛太は烈を膝の上に乗せていた 瑛智は美智留と遊んでいた 匠はすやすや眠っていた 応接間に料理が運ばれて、ケーキが運ばれた 皆……そのケーキを見て唖然となった 「………ウェディングケーキですか?」 想わず笙は問い掛けた 慎一は笑って 「伊織が作ったのです 康太への愛が募って……この大きさになったみたいです」と答えてやった 愛が募って…… 皆は成る程……と納得した 子供達の前にケーキが切り分けられて配られた 子供達はケーキを美味しそうに食べていた 今年はプレゼントは一切要らないと告げた プレゼントは要らないから遊びに来てよ そう言い皆を招待した 毎年貰うプレゼントは結構負担になるだろう 毎年なら尚更 だから康太はプレゼントは要らないと告げた その分、これから子供達に手間も暇もお金も掛かるから、協力して下さい……と。 皆はそれを受け入れてプレゼントは用意しなかった 真矢は応接間に兵藤貴史がいないのに気付いて 「康太、貴史ちゃんは?」と問い掛けた 「貴史は今日本にいねぇからな来られねぇんだ」 「……旅行?」 「違う……仕事でシベリアに渡った」 「………シベリア……また寒い所へ……」 「ブツブツ言ってたけどな……政界入りした時に既に功績がつくんだからと逝かせた」 また……あの男の逝くべき道は険しい…… 真矢は言葉を失った 康太の誕生日を祝いたかったに違いない 誰よりも……愛している兵藤の気持ちが刹那かった 康太の指にはまってる指輪を見た 重ね付けされた指輪は榊原とお揃いだった 結婚式を挙げた日に互いの指にはめた指輪と…… 何時の頃からか年期の入った指輪をはめていた その指輪は奇妙な光を放ち、人の世のモノではないのだと解る…… 遥か昔から一人の男しか愛せなかった…… と康太は言った 未来永劫…… 愛する男はただ一人……と。 また……そうであって欲しい だけど……兵藤の事を考えるとやるせない想いに囚われる だから皆……普通に兵藤に接するのだと解った 真矢は菩薩のような笑みをたたえ 「康太、今年も桜の季節は花見に行きましょう」と問い掛けた 康太は笑って 「桜の頃になると家出する奴がいるからなぁ……」とボヤいた 一生は「もう消えねぇってば!」と必死に言い募った 康太は笑って 「花見に行きましょう 流生達も幼稚舎に入るし 思い出を沢山作ってやりてぇんだ」 オレが消えても遺る思い出を…… 沢山…… 沢山…… 作ってやりてぇんだ 康太はそう呟いた 玲香は「今年の花見の担当は我がなろう!」と名乗りを上げた 「お!母ちゃんがやってくれるのか?」 「任せておくがよい 我は旅行がてら花見に行きたいと想っておったのじゃ 康太は花より団子であろうて! 任せておくとよい 上手い団子の茶屋で花見をしようではないか!」 玲香はそう言い笑った 艶やかな笑いだった それを皮切りにお酒も進み 宴会は笑いが絶えない場となった 源右衛門も見てたら入りたいと悔しがるであろう…… 笑いの絶えない宴会となり 康太は榊原に抱き上げられ、応接間を去った 寝室に入ると榊原は鍵を掛けた 邪魔などさせる気はない 二人の甘い時間を味わうのだ 年に一度の康太の誕生日 この日のために榊原は3日禁欲したのだ そろそろ限界 康太が欲しかった 康太が欲しくて……狂いそうになる いや……狂う 康太のいない世界では生きられない 生きる気もない 榊原は康太をベッドにそっと下ろすと、服を脱ぎ始めた 康太も服を脱いだ 榊原は全裸になるとナイトテーブルからリボンを取り出した 可愛いピンクのレースのリボンだった そのリボンを手にすると康太に向き直った 「康太……見て……君が欲しくてはち切れそうです……」 榊原は聳え立つ肉棒を握り締めて…… 長く綺麗な指がリボンを結んだ 「君のです 君に贈る僕です 受け取って下さい」 康太は榊原のリボンが可愛く結ばれたグロテスクな肉棒に触れた 触れた途端 ビクンッと嵩を増し、血管が浮き出た 赤黒い肉棒に血管が浮き出て纏わり付いていた…… 康太はゴクンッと唾を飲み込んだ 榊原の亀頭の先っぽに口吻けを落とし 口に咥えた 「………ぁ……康太……君のお口で可愛がって下さい」 ペロペロ斗舐めながら陰嚢を揉んだ 裏筋を指で障りながら舐めると、康太のお口の中でかなりの嵩を増した亀頭の先っぽから止め処なくカウパーが流れて出していた 「……康太……気持ちが良いです……ぁっ……」 カリを甘噛みされて榊原は達しそうになるのを堪えた 康太は榊原から離れると服を全部脱ぎ捨てた 全裸になり改めて榊原の性器に触れた 榊原の性器を口に咥えて舐めていると…… 血管が浮き出てドクドク脈打っているのをリアルに体感し…… 康太は自分の指を舐めると…… 秘孔に指を挿し込んだ 榊原の肉棒をペロペロ舐めてと…… はしたなく秘孔が疼く 康太は秘孔に指を挿し込み掻き回した 榊原は目の前で自分の性器を舐めながら、秘孔を解す康太を見せ付けられて…… 堪らなくなった 「手伝ってあげます」 ナイトテーブルからローションを取り出すと、康太の双丘に垂らした 康太の指の上から……榊原は指を挿れた 康太よりも長い指が…… 腸壁を掻き回す 康太は口淫に夢中になっていた 張り出たエラの感触に…… エラの下のイボイボの感触に…… 血管の浮き出た肉棒の感触に…… 夢中になり舐めていた 康太の口の中で一際エラが開くと…… 亀頭の口から精液が溢れ出し……射精した 康太は総てを口で受け止め……飲み込んだ 榊原は康太を抱き上げ、自分の上に乗せた 「君の誕生日です 君の欲しいだけあげます 好きな所に押し当てて擦って良いです 今日は君の快感を優先して何度でもイッて構いません アナル棒でもバイブでもディルドでも良い…… 君を達せられるのは僕だけです」 康太は妖しく腰をくねらせて…… 秘孔に肉棒を擦り付けていた 何度も亀頭だけ挿れ…… 秘孔を解していた 「……ぁ……康太……康太……」 亀頭の部分を締め付けられ…… もっと沢山の快感を求めていた 腸壁に包まれ…… 締め付けられ…… 榊原のカタチを覚えた腸壁が蠢く ひと思いに挿れて奥深くの感触を味わいたいのに…… 康太は中々挿れてはくれなかった 限界は超えていた ドライが何度も襲ってくる 感覚だけでイッて…… 本当に射精は出来てはいない…… 達したい…… 康太の中で……達したい…… 部屋は淫靡な音が響いていた ぬちゃ……ぐちゅ……湿った音が…… 榊原を更に敏感にさせた 達したい…… 榊原は康太に口吻けた 「康太……君の奥深くまで行きたい……」 「オレが欲しい?」 「炎帝……僕は君しか愛せません…… 君しか欲しくありません」 その名で呼ばれると弱い…… 遥か昔から青龍しか愛さなかった 青龍も炎帝しか愛してはいない……と言われると…… 総て許して…… 総てで繋がり 総てを欲しくなる 康太は榊原の肉棒を咀嚼し始めた 奥へ 奥へと導き…… 搦みつき……纏う 榊原のカタチに腸壁は纏わり付いて 締め付ける タチが悪い 根元から絞りあげる様に纏わり付き締め付けてゆく 腸壁の煽動だけで達してしまえる 榊原は康太の腰を引き寄せると、康太をベッドに押し倒した 思いっ切り奥を突いて感触を楽しむ 康太の一番感じる部分をカリで擦り上げられ…… 康太は震えた 感じすぎて怖い…… それ程の快感に襲われ 康太は仰け反った すると鎖骨に噛み付かれた 尖った乳首を吸われ、指先で捻られた 更に尖らせた乳首の頭を舐められ…… 康太は達しそうになった 「……あっ……あぁっ……イカせてぇ……伊織…… ねがっ……イキたいっ……あっあぁっ……」 康太は榊原に哀願した 「触れずにイキなさい 僕も……この次に突いた時にイキます」 そう言い激しく腰をグラウンドさせた 康太の奥深くに…… 榊原は熱を弾き飛ばした 康太も榊原の腹に白濁を飛ばしていた 半ば放心状態になっている康太の視点は合っていなかった 榊原は康太の中から抜くと、康太を俯せにした 背後から足を持ち上げると…… 康太の秘孔から大量の精液が溢れて流れた 康太の脚を持ち上げたまま…… 背後から挿入した そして情交の再開を告げた 「少し……休ませて……」 「嫌です、君が足りません」 そう言い榊原は康太を持ち上げた 背後から繋がったまま持ち上げられるのは…… 自分の感じまくっている性器を見せ付けられる事になるから嫌なのだが…… 「……激しいってば……」 休む事なく抽挿されて康太は仰け反った 榊原の肩に頭を乗せると…… 息もつかない執拗な接吻を送られた 「………んっ……んんんっ……んっ……」 口を塞がれて……鼻から喘ぎが洩れる…… 「愛してます」 「愛してます」 「愛してます」 「愛してます」 言い続けられる言葉に…… 夢中に榊原を求めた 「オレも愛してる」 「愛してる」 「愛してる」 「愛してる…」 康太も言い続けた 遥か昔から青龍だけしか愛せなかった 青龍しか欲しくなかった 「………青龍だけ愛してる……」 可愛い事を言う口に口吻け 激しく突き上げられ康太の意識は朦朧となる 理性も焼き付いて…… 残るは愛してるという想いだけ…… 想いが募り 愛が募る 互いしか要らない世界に 互いだけ求めて 愛し合う 二人は幾度も共にイッた 康太が気絶しても、榊原の想いも勢いも止まる事はなく…… 朝方まで……康太を求めた そして泥の様に深い眠りに飲み込まれ…… 榊原は愛する存在を腕に抱き締めた 康太は目を醒ますと、隣に寝ているイケメンに口吻けた 本当にいい男だよな 何でこんないい男がオレなんかを…… 夢じゃないかって、何度も想う 夢なら…… 醒めたら死にたくなる 夢なら醒めないで…… 愛してるのだ 愛して 愛して 離れたくないのだ 未来永劫、愛すと決めた恋人だった 榊原は目を開けると恋人の顔で 優しく笑った 「僕の顔を見てましたか?」 「ん……いい男だなって……」 「全部君のモノです」 「夢……みてぇだなって…… でも夢なら醒めないで……って想った 全部夢だったら……オレ……死にたくなるかんな」 「夢じゃありません 夢……だなんて冗談じゃない! 君の総ては、僕のモノです 誰にも渡しません!」 「全部……お前のモノだ…… オレも青龍、お前のモノだ」 「愛してます」 「オレも愛してる」 自然に合わさる唇は…… 互いを求め 互いを確かめ 互いを感じる 「起きますか?」 「ん……起きれるかな?」 何時終わったか解らぬ情交に…… 足腰を心配する 「立てないなら僕が抱き上げて運べば良いのです 心配しなくても大丈夫です」 そう言う問題か…… 本当にそれで大丈夫なのか? 少し不安になるけど、康太は笑った 愛する男を不安がらせたくないから 「腹減った……伊織」 「なら綺麗に洗ってあげます」 榊原は康太を抱き上げると浴室へと向かった 床に康太を下ろすと、精液を掻き出し シャワーヘッドを秘孔に向けた 綺麗に中も洗われ 体躯も洗われた 榊原がいなきゃ生きていけなくする 榊原も体躯を洗うのを待って、湯船に浸かった 重なって入るお風呂に慣れた 榊原の上に抱き上げられ入るお風呂の方が落ち着くのだから…… 大概自分も毒されてると想う 「伊織、気持ち良かった」 「お風呂が?セックスが? どちらがですか?」 「どっちも お前がしてくれるのは総て気持ちいい」 「康太、ずっと僕といてくださいね」 「当たり前だ 離れてやるもんか! 未来永劫、オレの恋人は青龍、お前だ 人の世が終わっても、魔界に行っても 魔界での生が終わっても……共に逝くのはお前だけだ… オレの総てだかんな青龍は……」 榊原は康太を強く抱き締めた 「……今日は君と二人でダラダラと過ごします」 「それも良いな」 「離したくないのです」 「オレは何時でも離れたくねぇぞ? ずっと一緒……って訳にいかねぇのは解っててもな 一緒にいてぇと想ってる……」 「僕の横で寝てて下さい」 「おー!お前がいればそこが楽園だからな」 何所だって良い 榊原がいれば……そこが楽園になるのだから…… 「康太…」 「伊織…」 二人は浴室から出て服を着ると手を繋いだ ずっと一緒だかんな伊織 榊原の愛の生まれた日 何時までも離れがたく過ごした 神様…… ありがとう 榊原は感謝した 生まれて初めて…… 愛する人をくれた神に 感謝した 2月1日 榊原の愛する人が生まれた日だった 『ずっと一緒だかんな伊織』

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